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夢ノ内高校体育祭 開催 30

リレーは、途中まではなかなか好成績だったが、ある地点を境にスポーツ学科に巻き返されてしまった。 遼介とハグするために勢い付いた彼ら(彼女ら)は目に炎を灯し、怒れる闘牛のごとく走っていた。 「はっ...はぁっ......すまん、遼介」 「いや、ありがとう。2位に収まってくれただけいいよ」 「ああ...ふぅ...」 「くっそ、負けた!」 「頑張った方だ、ありがとう」 「悪い」 負けていく走者たちを見てなんの対策も出来ない自分が歯痒く感じられる。 このままでは、負けてしまう。そうして鼓も......離れてしまう。 「チッ」 舌打ちをすると隣にいた詩帆がビクッと肩を跳ね上がらせた。 遼介から出る負のオーラに気迫負けしてしまっているのだ。 「り、遼介...あの」 「なに?」 「怖いんですけど...」 「ふぅん」 「その言い方ですら怖い!鼓くんにこんな遼介の姿見せてあげたいけど殺されたくないからやめとく!」 「馬鹿(しほ)にしてはいい判断だね」 「褒め、てる?」 「貶してるけど」 「あぁーー!」 苛立っている遼介に近づいてはいけない...と誰かが囁いた。 「先輩たち、全然勝ててないな」 「うん」 「このままだと、先輩からのハグがお前のものじゃ無くなるな」 「...うん」 「俺は別に三角関係でもエモいんだけど」 「......うん?」 「でもな、一番好きなのはスパダリ×ツンデレ、つまり純愛なわけだよ。確かに平凡がスパダリに絆されて超ラブラブ展開になるのも美味しいけど美少年と美青年のらぶも美味しいわけでだからガチムチとスパダリよりも俺的にはやっぱりスパダリと儚い子が好物でエモくてつまりお前と先輩が付き合うことは俺の至福なわけだ分かるかこの気持ち」 (読まなくて大丈夫です) 「......え、ごめんなんて?」 「涼川大好き」 「受け取れない、遼介いるから」 「萌える!」 (何言っても燃えるで返ってくるんだけど古木ってそういう趣味でもあるのかな) 観覧席組は非常に和やかである。 *** 何度も投稿してすみません、携帯の調子が悪いようです

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