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絢爛豪華な部屋 2

そんなワガママを遼介に言ったところ。 「料理はつーくんに作ってもらおうと思ってたんだけど……一応、食器とか調理器具とかいくつかあっちにあるし」 「あ、じゃあ移動します」 すぐ解決した。 「服って、どう「あ、その前に、靴下頂戴」……」 早速準備を始めようとした矢先、出鼻を挫かれる。動かそうとした手をピタリと止め、鼓は横目で遼介を見た。 「っだって今日から違う部屋に行くんだよ?!つーくんの部屋の匂いの着いた靴下は今日までなんだよ欲しいに決まってるじゃん」 必死に弁解をする。 「また帰ってくるでしょう」 「今この時の匂いを堪能したい!」 「洗濯」 「許しません!!!」 渋々、くるぶし丈の靴下の両方脱ぎ、わざと丸めてペイッと遼介に投げ捨てた。ちなみに、片方だけ脱ごうとしたところ、非常に顔を顰められている。 投げ捨てられた靴下を見事にキャッチして、遼介はそれを袋(真空パック出来るもの)に入れてカバンに入れた。 満足げである。 苦笑し、自分も用意をしようと立ち上がると、手を引かれた。 「もしかして、嫌だったりする?」 遼介が不安そうに見ている。鼓は少し考えたあと答えた。 「嫌、というより気恥しい……?」 「…と、言うと?」 「俺が渡した靴下が保存されて愛でられてる恥ずかしさ…?ですかね。目の前でされてないだけマシなんですけど」 「つーくん俺の部屋来て大丈夫?めっちゃ恐ろしいことになってるよ」 (今それを言うか、よりによって用意を始めた今に!) なら行くのやめますかと揶揄って言うと遼介は首を幾度となく横に振った。

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