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特別だったことを知らされました 5

隆盛が首を傾げているが2人は全く意に介さず。思ったより仲がいいようだ。弄られる詩帆と、遊ぶ鼓と。 そうして、眼鏡を迎えに(言い訳)いざ参らん!と詩帆が意気揚々とドアに手をかけた。 「おい、遼介のことだ、何か罠がー」 隆盛が一応注意した、その時だった。 「ーーーーーー」 強い痺れが詩帆の体を襲った。掌から腕を伝って登ってきたそれは、脳天まで走り抜け、見事に身悶えることとなる。声にならぬ悲鳴を上げてながら倒れていく詩帆を、咄嗟に隆盛が支えた。その隆盛も少し、肩をビクつかせる。 −電流、と言えば分かりやすいだろうか。なんて恐ろしいものをドアに仕掛けているんだ、遼介。 「詩帆!大丈夫か?!」 「先輩!!」 「……っど、ドアに電流?!何してんのあいつ!」 鼓が慌てて駆け寄り、隆盛が顔を覗き込むも、本人はけろりとした様子で拍子抜けしてしまう。 隆盛が深く、深くため息をついて詩帆を抱えたまま座り込んだ。 そして直ぐに立ち上がり詩帆を荷物のようにソファーに運んで適当に投げ下ろした。そう、文字通り投げ下ろされた。 「ぎゃっ、た、隆盛!扱いひど、」 ソファーのスプリングが軋み、ぎしりと音を立てる。いくら柔らかいソファーでもある程度痛かったらしく、詩帆は文句を言う。 だが、それは隆盛の低い声で黙らせられた。 「黙ってそこで大人しくしてろ」 「ひ、は、はいっ」 その声に詩帆は怯え萎縮し、瞬時に黙った。敬礼をしているが、意味は無いに等しい。 「あ、あの……柴先輩、すみません」 「いや、悪いのは君じゃない。詩帆もあのくらいで済んでいる、多分遼介も手加減はしているんだろう。俺たち以外が触ったら気絶する代物だ」 「……」 (我が恋人ながら超過激。そんなに見られたくないものがここに…) 鼓がちらりと遼介の部屋の方を見て、生唾を飲み込んだ。

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