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激おこプンプン丸 1
遼介の部屋から出た鼓が部屋の状況を説明すると、2人は結局ストーカーはストーカーだなと頭を抱えた。
そのせいで、複雑そうな表情をした鼓を見逃す羽目となった。
その後、数日間強制的に休みを与えられ、鼓の皆勤賞は見事に打ち砕かれてしまうこととなる。
(いや別に、そこまで執着してた訳じゃないんだけど……あそこまで来ると維持もあったのに)
その間学校は対応に追われていたようで、誰一人として教師が鼓の部屋を尋ねることは無かった。鼓も下手に気遣われりかはその方が気楽だった。
また、強制休日の期間中鼓は遼介の見舞いに行くことができなかった。
寮父、及び学校側がそれを受理しなかったのだ。面倒くさい決まりであるが、外出届けが受理されるのは早くて1週間。
強制休日は4日間のみのため、「休みの間だけでも会いたい」という鼓の思いは受け取られなかったのだ。
そして遼介との関係|で悩むこともあり、その4日間鼓が少し荒れた。
イライラすると甘い物が欲しくなる性分のようで、ちゃんとしたご飯も食べずに朝昼晩問わずずっと菓子。朝に駄菓子を、昼にアイスを、夜にホールケーキを、といったような不健康かつ糖尿病1歩手前な生活。
ようやくそれが改善されたのは、学校に登校してからだった。
簡単に言うと、古木に怒られた。
「久しぶり、涼川」
「あ、古…」
久しぶりに会った古木はかなり窶れていて、心配されるはずの鼓が心配する程である。
「どうしたの、なんや窶れてるけど」
「いや…まぁ、同室の奴がちょっとした問題行動の多い奴で」
おそらく、いや確実に金城のことだろう。――事実、古木は部屋を変えてからというものあまり眠れていなかった。理由はお察しの通り。
「そう、なんだ。なんかお疲れ様」
労りの目を向けると、古木はそれを振り払うかのように大丈夫だって、と言った。
「そう言う涼川こそ、大丈夫だったのか?あれ以来野沢先輩も柴先輩も部屋に入れてもらえないって嘆いてたけど」
嘆いてたのは野沢先輩だけじゃないかな、という言葉は飲み込んだ。
頭の中に浮かんだのは、鼓くんの部屋に入れないよォ!と叫んでいる詩帆と、あれは涼川君の部屋じゃないだろうと淡々と返す隆盛。
いやはや、想像するに容易い。
「それは、その…」
「ちゃんと食べてるのか?俺はそっちの方が心配で心配で……!」
お母さんか。
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