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メリークリスマス…? 1

初めての喧嘩 編 12/24 17:32 「遼介は、甘いもの好き?」 「嫌いじゃない、かな。つーくんは?」 「俺は朝昼晩食べても大丈夫なくらい大好きです」 「最初の部分省いてもう一度」 「……大好きです」 「もう一回」 「甘いものも遼介も大好きです」 「うん、よろしい」 「…で、いい加減に説明してくれますかそれ。なんなんですか?」 視界でチラつく、赤い箱。緑色のリボンでラッピングされたそれは、どう見てもクリスマスプレゼントだ。 2人で一緒に部屋に帰ってきて、そくささと遼介が部屋に入るものだから怪訝に思い覗いた結果、これ。 遼介は鞄からこっそりそれを取りだし、隠そうとしていたのだ。 受け取ることすらしない遼介が、絶対に躱すであろう遼介がわざわざ持って帰ってきたそれに、鼓は驚き、そして、なんとも言えない気持ちになった。 問いただすと、遼介はこれまたなんとも言えない表情をし目を逸らした。 「別に、無理矢理受け取らされたならそう言えばいいじゃないですか。なんで隠すんですか?やましい事があるからじゃないですか?」 「…はい」 「はいじゃなくて、理由が聞きたい」 「…」 「…」 「…」 「ごめん、」 「!」 「言えない」 箱を見つめながらそう苦しげに言われると、鼓は奥歯を噛み締めることしか出来なかった。 鼓とて、知らぬ人物から貰った手紙などを秘密にしていたこともあるのだ。自分が言える立場ではない、と自身を叱責する。 そして、自身が隠し事をした時、遼介はこんな気持ちだったのかと思い知らされてしまった。 「…そう、ですか。ごめんなさい変に問いつめて。遼介にも秘密にしたいことくらいあるのに。俺だって隠したりするのに、ダメですね」 「ッ、つーく、」 「本当にごめんなさい。…頭冷やしてきます」

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