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メリークリスマス…? 3

12/24 18:39 (信用、してない訳じゃないけど……話せないのか、話したくないのか…) 「あー…考えてたらなんかどんどん思考が暗くなってきた」 思考から逃げるように体を前後左右に振るが、モヤモヤは晴れない。 そのせいで余計に目眩がしてきてしまう。鼓はため息をつく他ない。 「頭の中、こんがらがってるんじゃねぇの?はい、深呼吸」 「深呼吸〜?そんなんで解決するの?まぁ…やってみるけど」 形から入るタイプなのか、体を逸らし、腕を開いて深く息を吸う。 「………、はい、吸ってー、吐いてー…吸ってー、吐いてー…そうそう、上手だねつーくん」 「ん、ありがとうございま、え、」 「うん?どうしたの?」 「ぎゃああああ!」 叫んだのは漏れなく古木。 どこから侵入したのか、リビングの椅子には気づけば遼介が座っている。余りにも普通に溶け込んでいるものだから、二人揃って驚き固まった。 「な、ななななんで?!」 「俺がつーくんの居場所わからないと思う?」 「お、思いまっ……せんけどっ」 照れている。そこは照れるところではない。 恐らく鼓は自力で遼介が見つけ出したのだと思っているのだろうが、それは違う。 実は、鼓のアンクレットにはGPSが入っている、ただそれだけの事。 因みに言うと、鞄、靴、服、アクセサリー(アンクレット,指輪)、その他etc…にGPSは振り分けて付けられている。 「せせせせせん、先輩!俺は無実ですからね?!」 古木があわあわと弁明し、遼介はそれにうんうんと頷いた。 「さすがに分かってるよ?ずっと聞いてたし」 GPS+盗聴器のようだ。 「でも、匿おうとはしたよね」 「すみませんでしたぁぁぁぁあ!この子はお返し致します!!!」 「ちょ、古木?!キスシーンはいいの?!」 「どれだけBL好きだったとしても命には変えられないから! さぁさっさと帰って仲直りのディープキスでも甘い聖夜でも過ごしなさい!違う意味でホワイトメリークリスマス!」 「ほわいと、…?………〜〜〜ッ!古木の馬鹿!変態!」 意味を察して閉まった鼓によって、古木の溝尾には綺麗な青タンができることになってしまった。

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