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某ネズミの国でお揃いの物を 15

かなりそのスリル感がお気に召したのか、それから鼓は幾度か同じコースターに乗り、飽きた頃に今度はまた違う絶叫マシーンを探すという行動に出た。この時点で遼介はかなり疲れていた。いくら遼介とはいえ人間だ、流石に絶叫マシーン乗り回しは辛いようだ。 「ねぇ、ちょ、つーくん一回休もう?」 膝に手を置いて肩で息をする。遼介は次のエリアまで走らされていた。 「先輩、乗り物には制限があるんですよっ」 「そんなのあるの?!」 それは驚きである。いくらネズミの国と言えど制限があるとは−… 「全部3回づつ乗るには日が暮れちゃうんですよ!」 ……単に鼓の予定であった。 「一回にしたら回れると思うんだけど…」 「あ、見つけました!」 「嘘でしょ…?」 鼓が指さす方向には水飛沫をあげ滑り落ちていくウォータースライダーがあった。遼介は眩暈を感じ、こう叫んだ。 「つーくんお腹空いてない?!」 ピタリ、文字通り固まる鼓。そしてお腹辺りをさすり………確かにお腹空いた、と呟いた。よし、と遼介は心の中でガッツポーズをしなら先にご飯食べようよ、と促した。鼓はコクコクと頷き辺りを見回す。 (言われるとお腹空いてきた。チュロスしか食べてないもんね、お腹ペコペコだ) いやチュロス8本だった筈だが…?それで空腹とは、これ如何に…。 「さっき甘いもの食べたのでハンバーガーとかお肉とか、そういう系食べたいですね」 「そうだねー…あ、あそこオムライスとかの店があるみたいだよ」 そう言って遼介が鼓の方を見ると、非常に目が爛々としていた。かなりお腹が空いていたのを思い出してきたようだった。

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