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金城と古木 3

HRが終わり流石にからかい過ぎたと思ったのか、鼓は素直に謝った。そして断ればいいとも。 「本気で嫌だったら断ればいいと思うよ。もしそれでも無理矢理に誘ってくるようなら生徒会が動くだろうし」 「お前も生徒会だろ…」 虚空を見つめる古木が言う。金城は先生と入れ替わりに教室を出ていっている。 「つまり俺が動きます。俺が動くと言うことは他の生徒会役員も動きます」 「めっちゃ大事になるじゃん。ていうか俺的には動くなら氷川先輩の上で喘ぎながら動いt「前言撤回。無理矢理誘われて連れ込まれても俺知らない」すみませんでした」 今度は古木が謝った。 「まぁあの雰囲気だと悪い奴って感じじゃなかったけどねー」 「そういうのわかるんだ」 鼓は頷いた。そして、昔からそういう危ないこと多々あったからなんとなく、と続ける。 「…………まぁ、涼川がそう言うなら昼食一緒に行ってくる」 「了解」 昼休み―― 返ってきた生徒会室の鍵を開け、鼓と遼介は中に入った。古木がここにいないのは既に報告済みである。ちなみに詩帆と隆盛もいない。今日は2人とも家の用事で帰っているからだ。家が近所のため家同士が予定を合わせているのだとか。 生徒会室を使っている理由は二人きりだからだ。普段使わないのは、たとえ仲が良かったとしても生徒会役員でない古木が生徒会室に入るのは他の生徒からの外聞がよくないためである。……教室で食べるのは揶揄うためもあるが。 室内で遼介は嬉しそうな声を出す。 「久々につーくんと二人きりでご飯だ」 「朝と夜は一緒じゃないですか」 「俺はいつでもつーくんを独占したいんだよ」 見事に心臓にクリーンヒットし鼓は唸った。非常に甘々だ。 「ほら、膝においで」 先にソファーに座った遼介が膝をポンポンと叩く。鼓は弁当箱を生徒会室に似つかわしくない真っ白なテーブルに置き、その光景を二度見した。 「や、それはちょっ……と!!」 拒否したが遼介に腕を掴まれ膝に乗せられてしまう。はい捕獲と遼介は楽しそうに言った。 「ちょっと遼介!」 「ん〜?」 「恥ずかしい!食べにくい!」 「いつもみんなの前でしてるでしょ。てか恥ずかしいの次が食べにくいなんだね、さすがつーくん」 「だってご飯溢したら洗濯大変ですし…それに恥ずかしいものは恥ずかしいです」 人前では気にしないのに二人きりになると照れる鼓である。しかし遼介は気にも留めずそのまま鼓を抱きしめて動かなくなってしまった。

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