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閑話:名前

数日投稿できずすみません もう少しかかりそうなので閑話置いておきます 閑話:鼓の名前の由来 眞白は7ヶ月に入りそれなりに膨れた自分の腹部を見て優しく撫でた。 「ねえ、ジャン。名前は何がいいかしら」 珍しくジャンは家で仕事をこなしており、ソファーでパソコンを見ていた。 返事が返ってくるとは、思っていない。彼は仕事が1番だと眞白は身をもって経験しているからだ。 「……太鼓」 「え?」 ぼそりと呟かた言葉に反応する。まさか、名前? 「春に祭りが、あるでしょう」 「え、ええ…」 眞白たちが住むこの場所では、地域特有の小さな春祭りが行われる。小規模だがそれなりに賑やかだ。 和太鼓を使ってなされる舞は煌びやかで美しく、そこそこ有名だった。 「春祭りの、太鼓の音のように……伸びやかに生きて欲しい、だから鼓と」 「………鼓」 もう離婚調停は済んでいて、子供が産まれればすぐに……。それなのに、ジャンのたまに見せる優しさに心が痛んだ。 愛していない訳では無い、好きだからこそ離れるのだ。これ以上相手を恨みたくないから…。 「……いい名前ね」 「…ありがとう、眞白」 2人は目を合わせることなく、礼を言い合った。

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