446 / 460

はじめて 3

鼓は本気で無理かもしれないと小さく頭を振って尻込みをした。 「ちょ、つーくん大丈夫だから。まじで逃げようとしないで」 「来ないでデカチン…」 「つーくんの口からちんこって単語興奮す、いやごめんって」 今それを言うかという目を鼓がすると遼介が慌てて謝ってくる。そのまま鼓がベッドの端まで逃げるため、遼介も追いかけてベッドに乗り込む。 そしてそのまま鼓の腕を引いて押し倒した。 逃げられず、鼓は遼介を下から見上げた。 「鼓は…俺とするの嫌?」 「嫌、なわけ、じゃ…」 「じゃあじっとしてて」 耳元で遼介が囁く。びくっとして鼓が軽く飛び上がると、遼介があれ?という顔をした。鼓も驚いた顔をする。 「つーくん耳弱かったっけ」 「俺も初めて知りました…」 (そう言えばあんまり遼介に耳触られたことない) にや、と遼介が笑う。鼓は嫌な予感がして耳を塞ごうとしたが、先に動いたのは遼介だった。 ふーっと息を吹きかけられ、ペロリと耳朶を舐められる。鼓が体を固くして震えるのをいいことに、遼介はそのまま行為を進めた。 「い、ぁっ」 「ほんとに弱いんだ」 「やめ、やめて、遼介!」 「かわい」 「〜〜っ!」 逃げられない。鼓は遼介の腕の中でひたすらに悶え、努めた。 しかし遼介はすぐそれに気が付き、声出さないのと耳元で呟く。 「出したくな、」 「可愛い声聞かせて」 ぎり、と鼓が奥歯を噛み締め声が出そうになるのを我慢すると、遼介が鼓の口に指を入れた。 「んぐっ」 「ほーらー、声出して」 「ひゃあああ!」 いい声だね、と遼介が言う。それすら感じてしまい、ぞわぞわとした感覚が鼓の背筋を走った。涙目になりながらばたばたと暴れると、遼介がようやく鼓の耳から口を離した。 そして鼓の立ち上がった性器を優しく掴むと、ぐりっと鈴口を強く捻るように弄った。 「ひぅっ」 そして今度は反対の耳にふぅ、と息が吹きかけられる。片方の手は口から引き抜かれ乳首に添えられた。ぴんっと弾かれると、体がビクリと跳ねる。 「いあっ、や、んっ、…ひぃああ」 喘ぎ声が止まらない。首を振ってやだやだをするのに、遼介は止まってくれない。気持ちいがつらい。 「も、むりいぃ…しんじゃっ…」 「死なない、死なせない」 「ひああ…っ」 その声ですら鼓にとっては快感に変わってしまう。鼓は行き場のない快感にただただ喘いだ。

ともだちにシェアしよう!