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第7話 予想外の……

  そして、居室へ移っての第2ラウンド ――   2人はキスでお互いを高め合い、   そのままベッドのある衝立の向こうへ雪崩れ込む。 「な、なんか、やばい……」 「んー? どうして」   キスだけでKO寸前のジェイクをベッドに押し倒し、   その上へ馬乗りに跨る柊。 「だって、こんなの初めてで……」 「だろうなー、オレもキスだけでこんなにしてる奴、  見るの久しぶりだわ。すっげぇー、新鮮」   と、爆発寸前の……に、触れられジェイクは悶絶。 「ん、ふっ ―― だ、だめ……っ」 「夜は長いんだ。まぁだ、イクなよ~」   そう言って柊はジェイクの下半身を、   ゆっくり嬲り始めた。 「あぁぁっ! ホントだめだってっ。手ぇ離して」 「さぁて ―― こんな可愛いジェイに質問です……  キミ、普段は受け? 攻め?」 「……一応、リバ」 「わぉ ――」   柊は意外な驚きで目を見張った。 「ますます頼もしいな」 「へ、へへへ、そうかぁ? ―― あぁ ン  ……は、ぁ……あ、の ――」 「なぁに?」 「んふ……マ、ジ、も、だめだから……ゆるし ――」 「面白いから嫌だ。気持ちいいだろー? 自分の欲望には  もっと素直にならなきゃ」 「は……んン ―― っ、はぁはぁはぁ……」   そうやって、ジェイクで遊んでいる所に   固定電話のベルが鳴る。 「チッ ―― 留守電入れ忘れた」 「忘れないでよぉ!」 「電話終わったら相手してやっから、それまで  我慢な?」 「ええ~~っ」   柊はジェイクのジュニアも弄びつつ、   電話の応対にも出た。 「はい、柊 ―― なんだ、のぶか……ああっ?!   って、マジかよ?? あとどれ位で生まれそうだ?」   そうやって柊が電話している間にも、   ジェイクの射精感はどんどん募り ――。   ジェイクは柊の腕を叩いたり突いたりしながら、   必死に下半身の限界を示す。 「そっか……こっちも取り込み中なんだが、OK、  途中で洋介拾ってそっちに行くから」   通話は終わったが、   ジェイクの我慢も限界を超したようで、 「あ、あぁぁーーっ!!」   柊が子機を戻したと同時に達してしまった。   柊は何故かベッドから抜け出て、   慌てて服を着始める。 「ごめん。予定変更。キミは帰って」     「友達のとこに泊まってる予定だから帰れない」 「キミ、親と同居?」 「学生(と、言い慌てて付け加える)大学生、だから」   少しずつ受け答えがしどろもどろになっていく   ジェイクに柊は不審感を抱き始め ――、 「ふ~ん……因みに、何年?」 「今、に ―― 2年、と3年の間」 「年は?」 「はたち」 「生まれ年」 「……19、96年」 「嘘つけ、言う前に考えただろ。本当は?」 「19」 「……」 「……じゅう、はち」 「……」 「……じゅう、なな?」   思わず柊は ”ククッ” と、笑ってしまう。 「何のカウントダウンだよ……」   そして遂にジェイクは、自分の本当の年を明かす。 「……じゅう、ろく」 「!! シット」    (オレ、淫行の現行犯、確定……)   落ち込み、呆れる柊。 「ったく、最近の10代はどうなってんだ」   因みに、そう言う柊の初体験は12の時だった。 「……とにかく、出るぞ」 「何かあったの?」 「赤ん坊が生まれる。オレのな」 「はぁっ??」   2人、服を着たあとは、   そのまま慌ただしく部屋から出て、   車で夜中の国道90号線を疾走。   途中、親友・松浪 洋介(まつなみ ようすけ)を   拾う ――。   柊を密かに思い続けている松浪としては、   ジェイクの存在がとってもウザい!   だから迎えに来た車にジェイクを見つけて    『連れて来たのかよ!?』   と怒鳴ってしまうほどには、邪魔に思っている。   そうして3人は一路、   本来の目的地・チルドレンズ・メモリアル病院へ。  

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