14 / 1096
第14話 告白 3-4
「え? 三人とも幼馴染み?」
三島の言葉に思わずあ然としてしまう。品行方正を絵に描いたような藤堂と、やんちゃな印象が強い二人ではどう並べてもバランスが悪い気がした。
「意外だった?」
「ああ、ちょっとびっくりした」
「だよね、よく言われる」
素直に答えた僕を見て、三島は肩を揺らして笑う。知らない人は大体みんな驚くんだと聞かされて、ほっと息をついてしまった。
「ねぇ、先生。優哉のこと知りたかったらいくらでも教えてあげる。けど人に聞くよりも本人と向き合ったほうがわかるんじゃない?」
じっとこちらを見ていた片平が小さく首を傾げる。投げかけられた言葉があまりにも的を射るので、僕は思わず言葉を詰まらせてしまった。
「……向き合うって、なにを、どうしたらいいんだ」
「なにって、コミュニケーション」
「え? コミュニケーションって、そんな簡単に言われても」
初めて知る相手なのだから、コミュニケーションは当たり前だと思う。しかしそれをどう解決したらいいのかがわからないのだ。いまの悩みはまさにそこなのに、戸惑う僕をよそに立ち上がった片平はにこりと笑った。
「知りたいんでしょ? だったら歩み寄らなくちゃ、ね」
ともだちにシェアしよう!