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第24話 告白 5-2

「あ、違う違う。姉さんがこういうの作るの好きらしくて、気がつけば色んなものがくっついてるんだよ。外してもつけられるし、もう諦めた」  そう言って笑って見せれば、微かに寄った藤堂の眉間のしわが緩む。明らかにほっとした表情を浮かべる、その様子がなんだかむず痒い。  今更だけどそんな仕草や反応を見ると、本当に藤堂は僕のことが好きなんだなと、思い知らされる。 「先生」 「……ん?」  並び歩いていた藤堂が急に立ち止まった。それを訝しく思い振り返れば、藤堂の手が恭しくこちらへ差し出される。 「ほんの少し先生に、あなたに触れてもいいですか?」 「えっ?」  突然で予想もしない藤堂の申し出に、声が上擦り挙動不審になってしまう。慌ただしく辺りを見回してしまう自分がひどく情けない。 「変な意味じゃなくて、ほんとに少しだけ、あなたに触れたいんです」  少し困ったように笑う藤堂は、怯えさせぬよう優しく僕の手を取ると、壊れものを扱うみたいにそっと髪を梳く。その動きにじっと身構えていれば、ふいに手を引かれ身体を藤堂の胸元に引き寄せられた。  瞬間、ふわりと香った藤堂の匂いになぜか、たまらないくらい胸が苦しくなった。そして突然の出来事に心臓が大きく跳ね上がり、止まりかけてしまう。身じろぎすると背中に回された藤堂の手に力がこもる。

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