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第177話 R18

 「前に集中してて」  「はぅっ……うっ、ん」  ツプ、と再び侵入してくる違和感。けれど、前を弄っているせいか、さっきほど辛くはなかった。  「んあ……あぅ……」  前だけに意識を持っていくように、先生の首筋に頭を預ける。癖っ毛のせいで先生はくすぐったいかもしれないけれど、そんなことを気にしてられないくらい、俺は行為に夢中になった。  「……っ」  (また、おっきくなった……)  両手を使ってやっと満足に包める長さ。俺のと見比べると、大きさも色も硬さも、何もかもが違う。何もかも俺より大人で、カッコよくて、胸がギュウッと締め付けられて堪らなくなる。  「んっ……あぁ、ん……っ」  「は……」  先生がたまに吐く息が嬉しくて、徐々に身体の強張りが解けていく。先っぽからは我慢できなかった白い欲が流れ、俺の手を汚し、それは次第に混ざり合って、もうどちらのものか分からなった。  (まえ、きもちい……)  俺が懸命に手を動かす間にも、ツプ、クチュ、と身体の中を暴かれ、いつのまにか違和感は和らいでいた。それどころか……。  「ん。だいぶ柔らかくなってきた……良い子だね、心」  「んっ……」  色っぽく囁かれ、身体がゾクリと震えた。それと同時に、お尻がキュッと先生の指を締め付け、それはもちろん先生にも伝わった。  「いま締まった……褒められるの、嬉しい?」  「んぁ……うれ、しぃ」  つい出してしまった甘い声。  (だって、本当に嬉しい……)  先生に『良い子』って言われるの、大好き。先生に認めてもらえたみたいで凄く嬉しいの。そして、もっともっと頑張りたいって思える。  ふにゅうと顔が緩み、とろーんとした頭でボーッとしていると、先生がどこかを探すように指を曲げ始めた。  「ここら辺だと思うんだけど……」  「ふぇ……?ああっ!」  先生がコリっとしたところを刺激した瞬間、ビクっと腰がしなった。  (な、なに、今の……?)  「……やっと見つけた」  「ひゃっ……あっ、あうっ、んんっ」  同じところとトントンと突かれ、頭がおかしくなっちゃいそうになる。刺激から逃れたいがために手に力が入り、そしてそれがまた別の刺激になって俺のモノを襲う。  「らめっ!そこっ、らめぇっ!」  「気持ち良い……?」  「ンアッ!わかんなっ、ああんっ」  (ダメッ……もうっ……)  「あっ、あっ、あああっ!」  グリッとソコを押された瞬間、思わずギュウッと手を握る。すると、身体がビクビクと震え、俺は先生と一緒にドクっと欲を吐き出した。  「はぁっ……はーっ、あぅっ」  グッタリと脱力し、先生の胸にもたれかかった。肩を上下させる俺の背中を、先生が優しくさする。  「お疲れ様」  「はっ、はぁっ……」  後ろで気持ち良くなれた。その事実に安心して、とろーんとした瞳で先生を見る。  「俺、ちゃんと準備、出来た……?」  「うん。頑張ったな」  「よかっ……た……」  穏やかに微笑んだ先生から、優しく労うようなキスを受ける。  (良かった……)  明日何が起こるかなんて知らずに、俺はただ先生との関係が進展したことに浮かれるだけだった。

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