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やたらけたたましい音を立てて開かれた外ドア。 陶然と魘されていた一ノ宮は我に返った。 しかも入ってきたのは。 「シロクロー! いるー!?」 娘だ。 一ノ宮は一気に青ざめ、彼の真正面にいたシロはすっかり日頃の嗜虐性を取り戻して、ひんやり笑った。 「あんまりにもうぜーから、かくれんぼ」 「んっ?」 「まさか男子トイレにまで入ってくるなんてねー」 「よくデキたおじょーさまをお持ちだな、センセェ?」 父親と別行動中、シロクロを追っかけていた一ノ宮の娘はコソコソ話を聞きつけるなり迷わず中にまで突進してきた。 複数並ぶ個室の内、一つだけ鍵のかかった、すなわち三人が入っている個室前で仁王立ちになった。 「ここでしょ!!」 大胆にノック、というより固めた拳でドアを勇ましく叩いてきた我が娘に一ノ宮の動揺は倍増した。 シロクロはそんな彼に笑みが止まらずに。 「さすが一ノ宮センセェの一人娘」 「あたりー、鏡花ちゃん、すごいじゃーん」 ドア外へ声をかけるのと同時に一ノ宮への愛撫を開始。 すでに勃起していた彼に一瞬だけ呆気にとられたものの、まぁいつものことかと軽く流し、熟練痴漢じみた手つきでその下半身を服越しに揉みくちゃにした。 二人の手が容赦なしに股間を這いずり回り、一ノ宮は、クロの掌の下で懸命に喘ぎ声を押し殺そうとするが。 股間に差し込まれたシロの掌が双球まで揉むようにして何度も上下し、下着の内側に仕舞い込まれたペニスをしつこくしつこく擦り上げて。 クロの手刀が尻の割れ目を強くなぞっていたかと思えば、すでにヒクつき始めた肉孔に中指の腹があてがわれ、布地に深い皺を刻んでめり込むように押し付けられ、もどかしい刺激を送り込んできて。 「ん……!」 「えっ、あれっ? パパ?」 しまった。 顔を紅潮させた一ノ宮は、普段は涼しげな双眸を欲情の涙で満たして首をブルブル左右に振った。 シロは自分の唇をぺろっと舐めて愉悦する。 ぐっと、股間に差し込んでいた手にそれまで以上の力を込めて一ノ宮のペニスを弄んだ。 「ぅぅっ!」 「えっ。なんか呻いてない?」 「パパはねー、おなかこわしちゃったー」 「げっ。だいじょーぶ?」 「おら、鏡花ちゃん心配してっから、声かけてやれよ、パパ?」 「そだね、ほら」 ずっと口元を覆っていたクロの手が離れた。 唾液塗れになって震える一ノ宮の唇。 シロクロの手が容赦なく股間を責め苛む中、一先ず娘にトイレから出て行ってもらおうと懸命に声を振り絞った。 「きょ、鏡花……なに、してる……ここは、ぅ……っ、女の子が来る場所じゃな、い」 「えー、なんて言ったの? てかなんで三人一緒に入ってんの?」 「ふ、たりは……っ私を、介抱、ぁっ!」 クロに思い切り両方の乳首を抓られた。 シャツ越しではあったが、ぎゅっと、指の腹同士で突起を押し潰された。 「ぁ、ぁ、ぅぅっ」 咄嗟に自分で自分の口元を覆い、クロの両手から少しでも逃れたく一ノ宮は体を前に折り曲げた。 前にはシロがいる。 股座に掌をぐいぐい押しつけては一ノ宮のペニスをさらに発熱させて、服ごと、しごいてきた。 「~~~ッッ!!」 いつもならば一ノ宮の心身はとっくにシロクロにひれ伏しているだろう、が、如何せんドア一つ隔てた先には我が子がいる、さすがにかしずくことはできない。 一回り以上年下であるシロとクロの間で声を殺して悶絶した。 成す術もなく欲情しきった双眸から、ぽろっと、涙が氾濫した。 シロはそれをさも美味しそうに舐め上げた。 「パパはもうちょっとここでげーげーしてるってさ」 「げ」 「で、先にウチ帰るって、お詫びに後で小遣いやるってよ」 「やったー! じゃあ気になってたスニーカー買っちゃお!」 現金な十代女子の鏡花、シロの口から出任せに大喜びし、やっと男子トイレから出て行った……。 「君達、は、酷過ぎる」 「酷過ぎ? ふーん? でもセンセェのここ、」 「あ!」 「硬くなってんじゃねーか、クリペニス、なぁ、メス顔の淫乱センセェ?」 ひんやり笑いながらそう詰って、シロは、震える一ノ宮の唇を美味しそうに舐めてみせた……。

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