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「いや……それ……疼いちゃ……ぅ」 「ん、確かに……肉圧増したかも……な」 「ひゃぁんっ……あんっ……あぅっ……!」 「センセー……お口がだめなら……ね? 握って?」 足指を隈なくしゃぶられながらロングストロークでその都度勢いよく突き上げられ、極まって仰け反る一ノ宮に、クロは自身を強めに握らせて腰を振った。 「ぁぁぅ……っきちゃぅ……っ……もう、くる……!!」 一ノ宮はドライで果てた。 達したペニスは腹につくほど反り返って痙攣し、射精には至らず、あからさまに小刻みにヒクついた。 ぐっと増した締めつけに搾り上げられてシロは射精へ。 すぐに抜かず、間をおきがちな、それでいて深めで荒い種付けピストンを行った。 ずるりと引き摺り出せば白濁がねっとり糸を引き、精液で満遍なくぬかるんだ肉孔。 クロのペニスがすぐさま訪れた。 ぶちゅぶちゅと片割れの残滓を引っ掻き混ぜてローション代わりとし、いつにもまして加速気味な抽挿をバックで無邪気に堪能した。 「あーーー……さいっっこぉ……きっもちぃぃーー……これ、も、すぐ射精()そ……」 がっちり固定した腰に向かって腰をブチ当てては肉奥摩擦をペニスでフルに味わい尽くすクロは、涎を流し、堪らず笑った。 不慣れなストッキングに爪先から太腿までの素肌を拘束され、未だヒクつくペニスを限界まで勃ち上がらせた一ノ宮は、捩れたシーツに唾液と涙を滲ませて喘いだ。 「いや……だめになる……おかしくなる……」 「悪ぃのはセンセェだ」 「あ……あ……あ……」 「そんなメス顔で、淫乱だから、さ。俺達のこと引き寄せて離さねぇ。離してくれねぇ」 シロは声もなく笑いながら一ノ宮の額にキスをした。 失神していた一ノ宮が我に返れば外は真っ暗。 左右を見ればすやすや眠るシロクロ双子。 引っ剥がされていた服を手繰り寄せ、危うくストッキングもそのままに普通にスラックスを履こうとし、これは違うだろうと慌ててストッキングを脱いでとりあえず下肢に衣服を身につけた。 ベッドから出ようとしたら手首を掴まれた。 「どこ行くの、センセェ」 肩越しに振り返ればいつの間に目を覚ました双子の一人と目が合った。 「私は帰る」 「ふぅん。俺達を置いてくの」 彼はどちらだろう? シロ君なのか? クロ君なのか? 「……私は帰る」 「茂里クンのタクシー呼ぼうか」 「……いや、彼は、もういい」 「またここに遊びにきてよ」 「いや、もう、来ない」 一ノ宮の手首を握る手に不意に力が入った。 「あのタクシーさ」 「え?」 「カメラ、ついてんだよ、防犯として」 「……」 「茂里クンに頼んでコピーもらおっかな」 「……私を強請(ゆす)る気か?」 「そんな。また遊びにきてほしいだけ」 一人はぐっすり眠り、一人は一ノ宮を引き留め、見つめて、笑う。 「……君達は酷過ぎる」 一ノ宮はそう呟いて、彼も、また笑った。 上体を屈めると自分を見つめていた双子の一人に口づけた。 「君は……だな?」 一ノ宮の問いかけに双子の一人は嬉しそうに笑い、頷いた……。

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