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パラレル番外編-3
「ああっ、うそ……深、ぁ、ぃ……っあ、あ、んっ……ぃ、やぁ……っ」
肉食獣が悶える獲物の息の根を止めるかの如く。
未だ首筋をシロの唇に囚われたままの一ノ宮の後孔にクロのペニスが猛然と打ちつけられる。
「あーー……すっごぃーー……センセェのココ、かんっぜん……性感帯になってるねーー……?」
震える膝頭を掴んで限界まで容赦なく左右に押し開き、反り立つペニスで肉の孔を無残に拡げ、その奥を熱心に蹂躙しながら。
クロはうっとり笑う。
「俺の杭でいっぱい突き刺してもっとぐっちゃぐちゃにしてあげる……ねー、センセ?」
「はッ、はぁッ……だ、め……ッ……おか、しく、な……ッ……!」
肉奥でせめぎ合う肉壁の狭間でペニスをしごかれ、狂おしい摩擦感に打ち貫かれ、シロの腕の中で一ノ宮は仰け反った。
「かわいー……淫乱できれーで美味しいセンセ、俺、だーいすきになっちゃうかも……」
「確かに、病みつきになるな、これは」
これまで多くの純血人の血を奪ってきたシロクロ双子。
捕食が済めば後はもう用無し、絶命までには至っていない息ある生餌は街にポイ棄 てしてきた。
「ぃ、やぁ……ッ……これ以上、は、もう……だめ……」
しかし一ノ宮は手元に置いておきたい。
もっとこの血を、この体を、愉しみたい。
誰にも渡したくない。
たとえ屍になろうと。
その亡骸さえ永遠の所有物にしてしまいたい。
「今夜は、じゃあなかったな、センセェ」
クロが欲望のままに荒らした肉孔に猛る肉杭を押しつけ、弱々しい抵抗などものともせず、一息に一ノ宮を挿し貫いたシロ。
「は…………ッッッッ!!!!」
「今夜から、ずっと。俺らの奴隷だよ、あんた」
広いベッドに這い蹲り、腰だけを宙に高々と掲げた一ノ宮は、震える眼差しで肩越しにシロを仰ぎ見た。
「シロ……君……」
名前を呼号されたシロは、喜怒哀楽の判断がつかない、複雑な表情を一瞬だけ見せて。
滑らかな質感の腰を掴み直すと傲慢極まりないピストンを即座に開始した。
「ッッッッ!!!! ッッ!! ッッッーーーーー!!!!」
「あーあ、声も出ないくらい感じちゃって、そそるね、センセェ?」
喉奥に声を詰まらせて唾液だけを溢れさせていた一ノ宮の唇に、クロは、肉杭を擦りつけた。
まだ絶頂に至っていないペニスで上唇を捲り、口腔へ押し込む。
癖のない髪に戯れに指先を絡ませ、腰を揺らめかせ、湿った粘膜内で無邪気に精液解放を目指す。
シロクロ双子のシンクロピストンに一ノ宮の全身が微痙攣を始めた。
尿道口付近まで精液が上り詰めて明らかに脈動しているペニスに、傲然たる快楽に、つい自らも腰を揺らし始めた。
「淫乱センセェ、いーよ、イかせてやるよ」
一ノ宮の発情ぶりにご満悦のシロ、おもむろに前屈みになると、ピストン速度は緩めずに利き手を彼の正面へ。
強く脈打つペニスを鷲掴みにするや否や無慈悲にしごき立てる。
しとどに濡れる尿道口を親指でぞんざいに掻き回す。
「ん………………!!!!!」
電流じみた刺激に背筋を波打たせて、一ノ宮は、達した。
シロの利き手に促されるがまま精液を放埓に解き放った。
まるでピストンに刃向うように反抗的に強まった締めつけに、シロは、思わず珍しく呻く。
「う……ッ……クソ、イク……ッ」
せめぎ合う肉の狭間で溺れさせるようにペニスを押し込み、一ノ宮の最奥で、一思いに射精を迎えた。
「センセェ、ぜーんぶ飲んで栄養にしてね?」
クロも一ノ宮のぬかるむ口内にスペルマを流し込む。
シロクロ双子は思い出したように再び一ノ宮の血を。
汗で艶めく首筋に前後からそれぞれ牙を立て、性欲だけでなく、食欲も満たした。
「あ……あ、あ……シロ君……クロ、く……ん……」
二人の狭間で一ノ宮の微かな断末魔が尾を引き、やがて、途絶えた……。
「おら、ステーキだ、滅多に出回らないレアな部位なんだぞ」
「センセェ、ワインもあるよ、ステーキお代わりあるからね」
昼。
カーテンで完全シャットアウトされた天窓。
陽射しを拒絶して夜が延長されたような薄暗い部屋にて。
シロクロ双子に食事を振る舞われて顔色の悪い一ノ宮はさらに青ざめた。
「起き抜けに肉なんて食べられない」
「食わないと貧血起こすぞ、センセェ」
「いっぱい食べて栄養つけて、また俺らに血、ちょーだい?」
残酷悪循環。
ナイフで切り分けた肉の一欠片をフォークに突き刺してシロクロ双子は愛しい生餌にそれぞれ差し出す。
「おら、食え」
「はい、あーん」
残酷な吸血双子に囚われてしまった一ノ宮。
「どーだ、うまいだろ」
「もっと食べてね、お代わりあるからね」
「……二切れで充分だ」
「じゃあスープ飲むか」
「ステーキ、嫌? じゃあレバーにする?」
美しい純血人に心底魅入られてしまったシロクロ双子。
本当に束縛されているのは誰?
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