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 僕と眞希乃さんは、紋さんが亡くなってからはずっと二人きりでご飯を食べていた。決して静かな食卓というわけでもなかったが、三人で食べていた頃の賑やかさが恋しいという気持ちは理解できる。特に眞希乃さんはそうだろう。 「じゃあ……暁くん、お願いしてもいいかな」 「了解です! 三人兄弟長男の料理の腕前、みせてやりますよ!」 「……きみ、お兄ちゃんなの?」 「……!」 「……何か?」 「あ、朝霧さん……もう一回、お兄ちゃんって言ってくれませんか……」 「やっぱり帰って」 「えっ、やだやだ、ひどい朝霧さん! 一緒にご飯食べましょうよ!」 「冗談だよ……眞希乃さんが暁くんと一緒にご飯食べたがってるし、よろしくお願いします」 「はい!」  諦めて暁くんにお願いすると、暁くんはパッと向日葵のような笑顔を見せてきた。つい先ほどまでどう断ろうかと考えていた僕は、何とも言えない罪悪感に見舞われてつい目を逸らしてしまう。  彼のこの笑顔は眩しすぎて、少し苦手だ。

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