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「んっ……」  軽く、重ねられて。それを何度も繰り返し、角度を変えて、吐息を奪われる。ちらりと重なった視線で、彼の余裕のなさを感じて眩暈がした。じりじりとした彼の奥底からこみ上げるような熱が、僕の網膜を焼いてしまいそうだ。濡れるような熱さで、胸が苦しい。 「んっ――……、ん……」  舌がはいってくる。僕も舌を伸ばして彼のものと絡めると、僕の芯が熱で蕩けてゆくように、体が崩れて行って立っていられなくなった。たまらず彼に縋りついて耐えようとしたが、彼の肉体に触れると余計に腰に力が入らなくなって、頭が真っ白になる。 「ん……」  重力に逆らえずに落ちてゆく僕を暁くんは追いかけて、二人で玄関先に倒れ込んでしまう。けれど、暁くんはそのまま僕に覆いかぶさって、僕の唇を貪り続けた。 「んっ……んんっ……」  暁くんも、自分が焦っていることは自覚しているのだろう。我慢することを諦めたように、今までとはまるで違う、少し強引なキスをしてきた。腰のあたりがぞくぞくとしてきて、つい僕が上擦った声を出してしまえば、彼は僕の腰に手を添えて、ぐっと自分の腰を擦りつけてきた。擦られたところから、じわ、と熱が体に広がっていって、僕もたまらなくなる。切なくなって、ゆっくりと腰を振れば、ぐんっと強く腰を押し付けられて、僕は仰け反ってしまった。 「あっ――……」  

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