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第174話
※ ※ ※
「んっ……あっ……い、いい……っ……いいよぉ……っ……」
ふっ、と目を覚ました時―――僕に襲いかかってきたのは脳天を突き抜けてしまうほどの凄まじい快感だった。少なくとも、だらしなく半開きとなった口から喘ぎ声を漏らし体をびくん、びくんと魚のようにはね上がらせてしまうくらいには快楽の虜になっていた。
【キ、キ……モチ……イイ……ダロウ……ッ!?】
僕の体の上に乗っかっていて、まるで泥人形みたいな黒い奴が問いかけてくる―――。以前も、こんなような状況があったけれども色々な事がありすぎて―――すっかりこの存在を忘れてしまっていた。全身が泥みたいにヌメヌメした黒いものに覆われていて目や口、それに鼻といったパーツすら存在しない異様な姿から察するに僕の体の上に乗っかっている奴も何らかの【怪異なるモノ】なんだろう。
おそらく、色情霊の類いなのかもしれないな―――と僕が桃色に染まりきった頭の中でボンヤリと考えていると【黒い奴】が体が録に動かせない僕に対してある行動をしてくる。
僕を決して逃がさないように捕らえながら、その身を屈めて口というパーツすら存在していない黒い頭を―――あろう事か、パジャマを身につけたままの胸元へと近付けてきたのだ。
そして、そのまま―――まるで生き物のように意思を持っているかのような巧みな動きで黒い舌で僕の尖った乳首をパジャマ上からジュプジュプと舐めてくる。
「あ……っ……お、おおっ……だ、だめっ……それ、だめぇ……っ……ああんっ…………お、おかしくなる……おかしくなっちゃうよぉ……っ……!?」
【ソ、ソウダ……モット……ヨガレ……ヨガッテ……クルッチマエ!!ゼ、ゼンブ……オレが……ウケトメて……ヤル……ッ……】
まるで、ナメクジが全身を這いずり回っているみたいなおぞましさと―――そんな感覚を遥かに越える凄まじい快感に捕らわれ、僕はもう我慢なんてできなかった。
「……イ、イクっ……イクっ……見てぇ……見て……っ……あ、ああ……っ……!!」
ビュクッ……ビュク……ッ……!!
盛大に下着の中に―――欲望という名の白濁液を吐き出してしまい、同時に乳首を得たいの知れない【怪異なるモノ】から舐められただけで絶頂してしまった事に対して羞恥と後悔に苛まれてしまった。
それでも、射精したばかりともあって遥かに快感の方が勝ってしまっていた僕の体は―――その直後、再び【黒い奴】からズボンを脱がされ下着の上からびくん、びくんと震えて快感の余韻を残しているチンポを生き物みたいな黒くて太い舌で舐められる事によって―――またしても至上の快楽に捕らわれてしまい何度か絶頂させられてしまうのだった。
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