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第214話
※ ※ ※
「お、叔父さん……やっぱり___恥ずかしいよ。そもそも、どうして小鈴に対して作ってあげた衣装なのに……僕が着なくちゃいけないの……うう……っ……足がすーすーする……」
「小鈴とお前は体型が似ているからな__それに、今からわざわざ早寝早起きを心がけて既に床についてる小鈴を呼びつけるのも手間がかかる……どうだ、先ほど抱いていたお前の悩みなど__小さなものだと自覚出来たか?」
都会で人々(特に若者たち)から人気を集めている《電脳アイドル☆ヨウコちゃん》の淡い紫色を基調としたマシュマロ色のモコモコ衣装を身につけながら僕は頬を赤く染める。
淡い紫色の上衣の胸元には大きな白いリボンがついており、何個か薄緑色の丸いボタンがついている。下衣は女の子が好むような淡い紫色のモコモコしたキュロットとなっていて必然的に両足が晒されてしまうという事実が、ただでさえ大好きな日和叔父さんと二人きりという今の状況に対して羞恥を抱いているというのに尚更照れくささを助長してしまうのだ。
足にはワタアメみたいなフワフワの短めの黄色いブーツを履いているけれど、それだけでは両足を無防備に晒しているという羞恥からは逃げようもなく、もじもじと身悶えしながら必死で両手を伸ばしつつ足を隠そうとするのだが、日和叔父さんの目がジーッと見つめてくるため途徹もない気まずさを感じて暫くの間___部屋の中は静寂に包まれるのだった。
「久々に一緒に寝てみるか?お前も__向こうには行きたくないんだろう?まあ、お前が嫌なら__無理強いは……」
「叔父さんと……っ……日和__さんと一緒に寝たい……っ……」
ドサッ…………
今までの僕であれば思いつきさえしないくらいに積極的に、自分から日和叔父さんを敷かれっぱなしの布団の上へと押し倒して彼の瞳を見つめながら熱心に言う。
「どうしたんだ___珍しく積極的だな……日向。小鈴には、新しい衣装を作らないといけないな……まあ、そんな事は今はどうでもいいか。嫌な事など忘れて、今は眠るといい__大好きな……俺の日向……」
「叔父さん……日和さん___僕に……キスして?」
日和叔父さんが下、僕が上__という態勢に持ち込んだ僕は熱のこもった声で彼の耳元に唇を寄せつつ出来るだけ小さく囁きかけるのだった。
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