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第215話
※ ※ ※
「…………んっ___日陰……兄さん……っ……」
という、日和叔父さんの寝言をすぐ横で聞いて__僕はショックを受けてしまう。
あれから、何とかして日和叔父さんとそういうムードに持っていこうと試行錯誤してみたものの、日和叔父さんに軽くあしらわれて恋人同士が行なうような《甘いひととき》は過ごせずに叔父さんはさっさと寝付いてしまったのだ。
【お前は単なる甥っ子なだけで__特別な感情など抱いていない】と面と向かってキッパリ言われるよりも、大好きな叔父さんの口から無意識の内とはいえ父さんの名前が出る事の方がショックを受けてしまう。
よりにもよって、実の父に嫉妬心を抱いてしまうなんて____。
きっと僕のこの様を見た周りの人々からは異常だと思われてしまうのだろう。
いつもであれば、隣でスヤスヤと眠る日和叔父さんの寝息を聞きつつ気持ちよさそうな彼の顔を見た途端に、諦めて自分も寝てしまう所だろうけれども___今の僕は、何故かそれが無性に悔しくて腹立たしくて仕方なかった。
(何とかして___あんな父さんよりも……日和叔父さんに僕の方へ振り向いてほしい……)
心の中でそう思ってしまったが最後___行動せずにはいられなくなった僕は、無防備に寝ている日和叔父さんにかかっている布団をゆっくりと剥ぐ。ちなみに、和を好む叔父さんは寝る時もパジャマではなく白地に青い縦線が入っていゆ浴衣を身につけているため、まるで西洋の彫刻のように美しくて白い胸元があらわになつている。
ごくり、と___僕は唾を飲み込んだ。
もちろん、浴衣がはだけきってあらわになってしまった日和叔父さんの白く滑らかで妖艶な胸元を目にしてしまったからだ。よくよく目を凝らしてみれば、急に冷たい空気に曝されて、尚且つ着物の生地が擦れてしまった刺激のせいで少し尖っている桃色の乳首が見え、それを目の当たりにした興奮から思わず声が出そうになってしまう。
桃色の乳首も気になるけれど、僕はそれ以上に日和叔父さんの体で気になる部分があった。今はまだ浴衣で隠れている下半身だ。
(さすがに___これは、バレちゃうかも……)
と、一度は躊躇したものの強い好奇心と興奮には勝てずに、僕は浴衣に結ばれていたままだった帯をしゅるりと外すと___そっ、と今はまだ勃起していない叔父さんのペニスを下着の上から触るのだった。
今なら、何でも出来るような気がする。
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