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第5話

怖くて顔があげられない 緊張して心臓がうるさい位、鳴ってる 「お前に会わせたい子がいるんだ」 ついに来た…………! でも、俺の話も聞いてくれ 「優雅!俺……」 「ご挨拶して。光」 ……………え!? ビックリして顔を上げる 「はじめまして。光です」 優雅の隣には幼稚園位の子がいた え!? 「………………俺の子なんだ」 俺の子……? 今、俺の子って言った!? 優雅の言葉が…………理解出来ない…… 「ずっと黙っててごめん」 突然の事態に開いた口が塞がらない まさに青天の霹靂だった …………俺の……子? 「大学一年の時に付き合ってた俺の彼女、覚えてる?」 「う、うん……」 「彼女と別れた後、妊娠に気が付いて、そのまま出産したらしい。 情けない話だけど、相談もしてもらえなくて、存在自体……全然知らなかったんだ。 彼女は実家でこの子と一緒に暮らしてた。 心当たりはある。 一回だけ酔って避妊しなかった事があった。 年齢も逆算して、丁度その頃なんだ……」 優雅の彼女は同じバイトの子で今でもよく覚えてる 笑顔の可愛い女の子だった 別れてすぐバイトはやめてたけど、まさか妊娠してたなんて…… 学生だから……言わずに出産した……? 「…………実は。 彼女と彼女の両親が…… 交通事故で亡くなったんだ。 今、一時的に彼女の親戚の家にいて、俺が父親だと調べて連絡してきた…… すぐにDNA鑑定を勧められて、間違いなく親子である事が判明した。 最近、帰れなかったのは親戚の人と話し合ったり、弁護士の友達に色々聞いたり調べたりしてて……」 亡くなった……? 交通事故…… …………そん……な 「その…… 親戚は施設に入れろっていうんだけど…… 響。俺な……俺…………! この子を引き取りたいって思ってるんだ。 早くに父さんを病気で亡くしたから、父親がいなくて寂しいって誰より分かるし、この子に同じ思いをさせたくない。 光は母親も祖父母も一度に亡くして、全然食事も出来なくて笑顔もなくなってるって、親戚から聞いたら堪らなくて………… 初めて光に会った時、『パパに会うのを楽しみにしてた』って言われて……俺…… 会う度、少しずつ光の表情も戻ってきて…… こんな頼りない俺と一緒に住みたいって、光も言ってくれてたんだ…… 正式な手続きはまだ済んでないけど…… ……この子の父親になりたいって思ってる」 引き取り…… 「…………」 「響……」 「ごめ……話が大きすぎて驚いて……」 「……こんなに大きい事、隠しててごめん」 ただ呆然と優雅を見つめた

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