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第10話

あれから光の一方的なライバル視は続いたけど、少しだけ素直になってきた気がする ある晩 優雅は残業中 光が俺の周りをウロウロ 行ったり来たりしてる 「…………響。あのさ。あの…… 仮○ライダーごっこする? どうしてもやりたいなら、入れてやってもいいけど」 誘うのに何分かかってんの 上から目線だし…… 「いいよ。一緒に遊ぼうか」 「え……響。仮○ライダー好きなの? ふ、ふん。子供だな〜 じゃあ。おれのを特別に貸してやる」 変身ベルトらしきものと武器が沢山 凄い笑顔…… メチャクチャ嬉しそうだし…… 吹き出しそうになるのを堪える 「光。仮○ライダーショー見た事ある?」 「無い!!前に通ってた保育園の友達は行ったんだって!」 「行きたい?デパートとかでやってるよ」 「行きたい!!」 「じゃ、調べてやる。あ……ちょっと遠いけど次の土曜日にあるみたい」 「本当!?パパと二人っきりが良かったけど、見つけてくれたから…… 響も特別に連れてってやる!」 「…………どうも」 ウキウキそわそわしてる光 口は悪いけど、まだ年相応なとこもあるんだな しばらくすると優雅が帰ってきた 「あれー?なんか仲良し? 一緒に遊んでたの?」 「響がどうしてもおれのおもちゃで遊びたいって言うから、貸してあげたんだ!」 …………そうだっけ? 「光は優しいね。 でも、そろそろ片付けて寝る時間だよ」 光は『おれだけ褒められて羨ましいだろー』みたいな顔をしてる 「光。絵本好き?寝る前に読む?」 仕事帰りに買ってきたのだろうか 新品の絵本を優雅が見せる 「うん。おれ、絵本すき!読んで。パパ」 「よし。任せとけ」 …………とか言ってたのに、つっかえてばかり 思わず笑いそうになりながら、優雅は頑張ってるんだからと笑いを我慢する でも優しいパパになろうと頑張ってるんだな 子供がいたのは本当に驚いたけど、そういうとこも好きだな…… 「…………おしまい。 ごめんな。光。上手に読めなくて」 「ううん。パパが絵本買ってきてくれて嬉しい。また読んでね」 光が言うと、優雅は嬉しそうに笑った  そっか…… ああやって気持ちを伝えたり甘えると嬉しいのか…… 俺も見習わないとな………… 光が寝た後 「俺にも優しくして」って優雅に言われた ボタンを外されドキッとする 「こっ……ここ最近、毎日してるし…… 昨日だって……何回やったと思ってんだよ。 俺、今日は無……んんっ!」 キスで口を塞がれる 「聞こえない」 「ちょ……やめ……脱がすなよ……」 「でも、ホラ……もう」 「ヤ、あぁっ!!」 「しー。光、起きちゃうから」 「ま、待って……あ、あアァっーー!!」

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