学校には希一がΩであることを隠して欲しいと言っていた為このまま卒業までαだと偽るつもりだった 希一にも学校で何か無いかと毎日確認して バレていないかも聞いていた けれどある日学校から掛かってきた電話で知ったいじめの事実 早々にΩだと知られずっといじめを受けていたようだった そして学校から電話があったその日希一は倉庫に連れ込まれ危うく性被害に遭う所で教師に助けられたと言う 何も知らなかった……… だって何も言わないから……… いや、言えなかったのだろう 彼は優しくていい子だから心配かけまいと それがとても申し訳無い そして朔はただ彼を抱きしめて謝ることしかできなくて… けれど…… ｢どうして母さんが謝るの？ 俺がΩだから？ 止めてよ、そんな言葉聞きたくない 母さんまでΩを否定しないでよ｣ 言われてはっとした 希一を苦しめていたのは、何も言えない環境を作ったのは 紛れもない自分なんだと 何もできない自分がどうしようもなく嫌で その思いを無意識に希一に押し付けていたんだ それでもどうしたら良かったのかなんて全然分からなかった ｢親失格だな……｣