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第14話

熱いキスからそっと唇を離すと名残惜しそうに唾液の糸がプツリと切れた 「続きはまた、な……」 「ぁ……うん……」 すっかり身体が反応してしまい全身が熱を帯びているが今はまだそんな場合ではない 大切な息子とちゃんと向き合わなければいけない その後希一を学校には行かせず家で勉強させる事にし家庭教師を雇ったが人が怖くなってしまった彼には無理だった だから朔や秀一、棗が勉強を見た だけどこのままでは社会に出られなくなってしまいそうで不安だった 「何か好きなことを見つけられたらまた変わるんだろうがな」 そんなとき 「馬ってカッコいいなぁ 乗ったら気持ち良さそう」 たまたま観た競馬の中継に希一は反応した それを聞き逃さなかったのは秀一で 「それなら乗ってみるか?」 その言葉に頷いた希一に秀一は直ぐ様行動に移し何と馬を買い与えたのだ 「買ったの?」 秀一がお坊っちゃま育ちなのは分かっていたが 庶民出身の朔にはその金銭感覚が未だに慣れない 驚いたのは希一の一歳の誕生日祝いに別荘を購入したことだ 秀一曰く、自分も同じように貰ったから、だそうだ…… この先彼とやっていけるだろうかとあの時は本当に考えてしまったっけ まぁしかし、お陰で希一も買って貰った馬に夢中になり インストラクターの人とも接しられるようになって他の人にも大分慣れた

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