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第3話 新入生歓迎会

現在、夜7時。 自宅、自室。 なんと今日、僕は恋をしていることが分かった。 相手は、幼馴染みでお兄ちゃんのりっちゃん。 僕、ホモだった!? 女子と関わりが全然ないからって、男を好きになるとは思ってなかったな。 しかもこれ、最近からじゃないんだよなぁ。 恋をしているって、気付いたのは最近なんだけど、もうずいぶん前から、りっちゃんのことが大好きだった。 「はぁ……また、顔合わせずらくなっちゃったなぁ」 でも、明日の新入生歓迎会は、一緒にまわるって約束だし。 りっちゃんとまわれるなら、そりゃ嬉しいけど。 「そういえば、キスのこと……聞きそびれたな」 明日こそ聞かなきゃ。 りっちゃんと付き合いたい、かどうかは、正直分からない。 けど、嫌われたくないとは思うから。 いろいろと複雑な心境のまま、朝を迎え、新入生歓迎会が始まった。 学校内はどこもかしこも、人、人、人! しかもうるさい! 「うわ…人多い」 最悪。 「全校生徒合わせると、ここって結構多いからね」 独り言のように呟いた僕に、梶先輩が話しかけてきた。 「あ、先輩……」 この前の優しい先輩。 「やっほー、羽柴くん」 「この前はありがとうございました」 「いやいや、いーよ。無事に律と会えたかな?」 あ、やっぱりこの先輩いい人だ……。 明るくて、相手との距離感が分かってる。 だから、話していても嫌じゃない。 「はい。おかげさまで……」 「ふーむふむ、ねえ羽柴くん」 突然、先輩の手が僕の肩を抱き抱えるようにしてつかんだ。 「へっ!?」 その顔との距離の近さに、えっ!となっていると、またまたいきなり、引き剥がされ、今度は別の人の腕のなかにすっぽりと収まった。 「!……りっちゃん」 しかも、その別の人が、りっちゃん。 今、りっちゃんに後ろから抱きしめられてるかんじの態勢で……。 って、これはやばい! いきなり心臓が騒ぎだした。 「こらこらぁ。そんな睨まないでよ、律」 「…お前が裕太にちょっかい出してるからだろ」 あ、あれ?喧嘩? しかも、まわりの女子の目がきらっきらだぁぁ……。 「いやいや。俺はただ、羽柴くん1人っぽかったから、一緒にまわらないかって誘おうと」 「裕太は俺とまわる。お前は引っ込んでろ」 険悪ムード突入。 「…相変わらず冷たいなぁ、律は」 「お前が、そうさせてる」 どうしよう。止めるべき、だよね? 「…りっちゃん、そろそろ…」 りっちゃんの服の裾を軽くつまんで、小声で言う。 「…!」 りっちゃんはすぐに気付いてくれて、僕の手を掴んだ。 「ああ。……これから裕太にちょっかい出すのは許さないよ。…行こう、裕太」 「…うん」 手を引かれ歩き出す。 「ははっ、ずいぶんぞっこんだなぁ」 そう言った先輩の声は、僕にはきこえなかった。 え、えぇっと。 ゛これから裕太にちょっかい出すのは許さないよ゛ これって、どうゆう……。 「…裕太?」 「え、あ、なに?」 やばい、また上の空だった。 「どこ行きたい?出店とかいろいろあるよ」 「えと……うーん…」 それより、視線が! こんなときまで、いろんな人の視線が気になる。 そんな僕の思いに気付いたのか、りっちゃんは歩いているほうと別のほうへと、急に行き先を変えた。 「え、りっちゃん?どこ行くの?」 「人が少ないところ」 それからりっちゃんの言ったとうり、どんどん人は少なくなっていき、やがて2人だけになった。 ガラッ___ 「……りっちゃん、ここなに?」 まだ来たことないや。ここらへんの教室は。 「第4音楽室だよ。もう誰も使ってないし、人も来ないよ」 へぇ~………ってええぇぇぇぇ!? それって!まさかの! 密室に2人っきり……? うわぁぁぁ。そう考えたら、急にドキドキしてきた。 「…裕太、顔赤いよ」 急に頬に触れられ、思わず後ずさる。 「…裕太?」 「あ、えっと…」 1歩下がると、りっちゃんは1歩近づいてきた。 1歩、また1歩と。そうしてついに、壁際まで追い詰められてしまった。 「何で逃げるの」 「に、逃げてないよ…!」 顔近い~~~!! 壁際で後ろにはもう下がれないし、サイドはりっちゃんの腕が行く手を阻んでっ! あれ、これ壁どんってやつ? 「ねえ。なんか俺に、聞きたいことあるんじゃない?」 き、気付かれてた? りっちゃんにはやっぱり、ごまかせないよなぁ……。 「……」 「裕太」 あぁもう! 「りっちゃん、この前……」 「…ん?」 優しい声が、耳に響く。 「この前…僕に、なんで…キ……して」 「…聞こえないよ、裕太。もっと大きな声で」 あぁ、恥ずかしくて死にそう……。 「だから、この前…キ、キスしてきたから…」 「……」 「それに……さっき、僕にちょっかい出すのは許さないって…それって、どうゆう」 どうゆうこと?と聞こうとして、しかしそれは最後まで言えなかった。 りっちゃんに、キスをされたから。 「んぅっ……」 あのときのように軽くではなく、深く、奥まで、唇を貪られる。 「……はぁっ、りっちゃ……」 「…裕太、可愛い……」 りっちゃんの唇が離れ、妖艶な瞳が僕を覗きこむ。 「…なんでキスしたのか、だっけ」 「……」 「それは、裕太が可愛くて仕方ないから。だから、裕太にちょっかい出すのは許さないって、言ったんだよ」 「……!」 か、可愛いって、僕が…? 片手で器用に眼鏡を外され、近くの机にコト、と置かれた。りっちゃんの眼鏡も一緒に。 綺麗な瞳……。 りっちゃんは僕を床に押し倒した。 乱暴にではなく、優しくゆっくり。 ちゅ、ちゅ、と首にキスをされ、そのたびに体がビクッとなる。 「裕太、首弱いんだね。……可愛い」 耳元で囁かれると、ゾクゾクゾクっと体が震えた。 やがてりっちゃんの手が服を乱していき、その手がシャツから侵入してきた。 胸の突起を弄られ、変な声が出た。 「ぁ……ん、ふぅ」 「もうこんなにたたせてたの?裕太は感じやすいんだね」 「やっ!…あぁっ…」 指で弄られていた突起を、口に含まれ、吸われるたびに、さっきよりずっと体がビクッとなった。 「や、あ、それっ…やだぁ…!」 「嫌?ほんとに?」 「……う、ぅ」 触っていた手と口が止まると、体が疼く。 「体は正直だね」 そう言われ、体がカッと熱くなるのを感じた。 「裕太。俺のこと、昔みたいに呼んで?」 「……え」 「お兄ちゃん、って……呼んで?」 「な、んで……」 この状況でそれ!? 恥ずかしすぎでしょ! 「……ほら」 「…!」 りっちゃんの手が、さっきまで感じていたせいで、膨れ上がった下腹部に触れた。 「上手におねだりできたら、こっちもしてあげるから……」 ズボンを脱がされ、直に、僕のそれに触れられ、体の疼きがさらに増した。 「…ぁ」 もう、限界__! 「お、お兄ちゃんっ……。お願い、だからっ…してください……」 りっちゃんはクスッと笑った。 「いい子だね、裕太」 … …… 「あっ、ぁん…もうイクっ…!」 後ろから、りっちゃんに抱き抱えられているような態勢で、りっちゃんは僕のを手で上下にしごいていた。 「もう?まだダメだよ」 イキそうになるたびに、りっちゃんは寸前で止める。 何度も寸止めされた僕のそれは、いやらしい汁を垂らして、ひくついていた。 りっちゃんの片方の手は胸の突起を弄り、もう片方の手は下を激しくしごく。 上下に激しくされるたび、いやらしい音が耳に響いて……。 「ん…やぁっ!りっちゃん、そこ…やだぁっ…」 も、変な声、止まらなっ……! 「こぉら裕太。俺のこと、なんて言うんだっけ…?」 「あ、あぁっ…お、兄ちゃ…んっ」 「そ、いい子だな…。いい子には、ご褒美あげないとね」 そう言った瞬間、りっちゃんの手の動きがさらに激しくなり、限界だった僕のそれは、あっけなく熱を放った。 「あぁぁぁっ_____!」

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