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ジャラ…と音を響かせながら立ち上がると、千田はゆっくりと近づいてくる。
そうしてベッドの脇まで来ると、ペットボトルで頭を軽く叩かれた。
「ほら、飲みなよ。」
「…てめ、どういうつもりだ」
やっと頭がハッキリとしてきたところで、この異様な状況に苛立ちが出てくる。
まだ体がダルくて起き上がることはできないが、キッと千田を睨む瞳は鋭さを取り戻していた。
なんだ、これ。
なんで俺繋がれてる?
「言ったよね?5日間僕にちょうだいって。今日から5日間、三園は僕と一緒だよ。」
「はぁ?なに言って、、、んぐっ!…ガハッ、ゴホッ、、、!」
開いた口にペットボトルが突っ込まれる。
流れ込んできた水に咳き込み溢れた水が口の回りを濡らした。
勢いで鼻にまで入ったせいで、ツーンと目頭に痛みが走った。
「何しやが…!?」
言葉はそこで途切れた。
唇が柔らかいものに包まれ、視界いっぱいに千田の瞳が広がっていた。
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