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…して、どうして、お前が生き残った…!! 「…っ!?」 ビクッと震える体、激しい動悸と共に千田は瞳を開けた。 暑くもないのに首筋を流れる汗。 それを手の甲で拭いながら、ゆっくりと体を起こした。 くそっ…久しぶりに見た。 あれから2年。 もう見ることはないと思っていたのに。 あの人が訪ねてきたからか… 「……水、飲むか?」 「!!?」 暗い室内の一角からかけられた声に再び肩が震えた。 声の方に視線を向ける。 カーテンを開けた窓のすぐ側、膝を立てて座る三園の姿に「起きてたの?」と返した。 やけに喉がヒリつく。 掠れた声を誤魔化すように小さく喉を鳴らす。 「……………」 ヂャラ…… こちらの問いかけには答えず、ゆっくりと三園が立ち上がる。 引き摺られる鎖の音がやけに大きく聞こえる。 まだ僅かに早鐘を打つ心臓を押さえ、なんとなくその姿を目で追っていれば三園はそのままキッチンへと進んで行った。 「………は、」 ベッドに腰掛け項垂れた。 落ちてくる前髪が鬱陶しい。 最悪な気分に大きく息を吐き、いまだにハッキリとしない頭を抱えた。 「………おら」 「え、」 頭にゴツンとした重みが乗り、同時にぶっきらぼうな声が落ちてきた。 「要らねぇなら俺が飲むけど。」 顔を上げればミネラルウォーターのペットボトルを片手に見下ろしてくる三園と視線が交わった。 窓から差し込む街灯の光が目の前の男の顔を僅かに照らしている。 その表情は声同様にぶっきらぼうだ。 「…ありがとう」 ペットボトルを受け取り、キャップを開けた。 一気にそれを煽れば冷たい水が食道を流れていく。 ヒリついた喉が潤い、靄がかかったようだった意識が目覚めていく感覚。 「……目、覚めたか?」 「うん、ありがとう…」 小さく礼を言えば「ん」と掌を目の前に差し出された。 その手に手を重ねれば「ちげぇよ」とペシッと叩かれ、まだ水の残るペットボトルを奪われた。 「いつから起きてたの?」 「さぁ?時計見てねぇし。」 「何してたの?」 「…別に、窓ん外見てた。」 こちらに背中を向けドカッと床に座り込むと、三園はペットボトルに口をつけた。 「…間接キスだ」 「うるせぇ、変態」 速攻で返ってきた言葉にクッと笑いが溢れる。 気分の悪さが、少し和らいだ気がしたー。

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