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「はっ…ん…」 どのくらい時間が経ったのだろうか。 離れては角度を変えて戻ってくる唇に、三園は翻弄された。 なんだよこれ…こんなの、したことねぇ。 女とするのとはまるで違う、何もかも奪おうとする貪欲な唇。 「…三園の口の中、熱いね。アルコールのせいかな?」 「な…!」 無遠慮な動きで中を掻き回され、飲み込みきれず溢れた唾液が口の端から流れ出るのを千田の舌が舐めとった。 ヤバい、ヤバい、ヤバい…!! 今まで千田にされてきたキスとは全く性質が違う。 明らかに性的な目的をもったキスに、三園の背筋に冷や汗が流れた。 このままじゃ、取り返しのつかないことになる。 しかも何がヤバいって… 「フフッ…三園も勃ってるね」 「ンアッ…!?」 愉しそうな声と熱を孕んだ視線。 ゴリッと押し付けられる腰。 千田の執拗なキスが不快な筈なのに、三園の下半身には熱が集まっていた。 嘘だろ、なんで… 強く押し付けたまま、ゆるりと千田の腰が揺れる。 ジワッ…とした熱がそこから広がり、三園は息を飲んだ。 「千田落ち着け、これは違う!」 「違うって何が?ここ、硬いのに?」 「うあっ…!頼むから押し付けん、な」 グリグリと擦れる千田自身も硬く、見つめてくる瞳と僅かに上擦った声が千田の興奮を伝えてくる。 「…ん、気持ちいいね。」 「っ!」 額をコツンと合わせ、ハァ…とため息を吐く。 千田の吐息も掠れた声もやけに色っぽく感じて、三園は自分を殴りたくなった。 もう一度奪おうと千田の唇が近づくのが分かり、好きにさせまいと咄嗟に唇を引き結ぶ。 瞳もギュッと閉じれば、クスッと笑う声が聞こえた。

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