46 / 62

7-7(※)

チュッ…クチ… 「うひゃ!」 思っていた場所とは違う、耳に熱と濡れた感触。 思わず叫べば「変な声」と耳元で笑われた。 「んな、擽ってぇ舐めんな…」 「大丈夫、そのうち気持ち良くなるから。」 「なるか!ンッ」 クチュッ、ピチャッ…と濡れた音が直接耳に流れ込んでくる。 時折チカッと痛みが走り、千田が噛んでいるのだと知った。 その間も下半身はゆっくりと擦り合わされ、裸の胸に千田の肌が触れる。 しっとりとしたその感触が、千田の汗なのか自分の汗なのか分からない。 千田の言葉通り、下半身と耳への刺激がだんだんと繋がってきているように感じられ三園は焦った。 本音を言えば、三園自身も余裕が無くなりつつあった。 「三園、真っ赤。恥ずかしい?」 「んなわけねぇだろ、酒のせいだよ…!」 「ふーん…」 ゆっくりと唇が移動していく。 耳から首筋、喉仏、鎖骨。 チュッ…チュッとキスを落とし、舌先でなぞられる。 「う、あ…!」 強く吸われるとゾクッと背筋に変な感覚が走り、それを快感だと認めたくなくて三園は必死でもがいた。 捕まれた手首が痛む。 ヂャラ…と鎖が鳴るのがやけに大きく聞こえた。 「…ずっと思ってたんだけど、これエロいよね。」 「は…?」 僅かに体を起こし、千田が覗き込んでくる。 体を起こしたぶん手首に掛かる力が大きくなり、動かそうにもビクともしない。 「裸にネックレス。色っぽくて凄くそそる。」 千田の顔が近づく。 ペンダントトップを唇で挟み上目で「ね?」と微笑む千田に、羞恥で逃げ出したくなった。 ダメだ。 このままだと本当にヤバい…! 「てめ、約束が違う!負けたのそっちだろうが、言うこと聞けよ!!」 「イッ…!!」 腕も足も自由にならないのなら頭しかない。 千田の額に向けて頭突きをすると、僅かに拘束の力が弛んだ。

ともだちにシェアしよう!