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8-1
「う"…眩し…」
日差しが顔を直撃し、その眩しさに三園は目を覚ました。
モゾモゾと体を起こし時計を確認すれば、すでに2時を回っている。
千田と酒飲んで…勝って…
なんかめちゃくちゃエロいキスされて…
そのまま、寝落ちしたんだっけ…
まだボヤけている頭で昨日のことを整理する。
隣を見ればベッドでスヤスヤと眠る千田の姿。
まだ三園の体にもアルコールが残っていて、そのままボスッと布団に倒れこんだ。
なんだろな、これ。
昨夜のことを思い出して三園は苦笑した。
よく知りもしない男に拉致られて、しかも襲われて。
めちゃくちゃムカついて殴り倒してやりたいのに。
なのに…昨日のキスは悪くなかった。
自分勝手すぎる千田に腹立つし、許せる行為ではないけれど。
あの時見た千田の瞳が印象的で…少しだけなら受け入れてやっても良いような気がした。
今思えば、アルコールのせいで判断力が落ちていたに違いない。
それでも、そこから先のキスは正直言って気持ち良かった。
経験してきたセックスと違って、なんかスゴかったし…
自分が相手に愛撫を施すことはあったが、あんな風に触れられたことはなかった。
キスだけで勃つとか、そんな経験無かったのに。
男相手に気持ち悪いって感じるはずが、千田の声と吐息に色気を感じてしまった。
「あ"~、もうわっけわかんねぇ…」
キスも愛撫も、好きな相手とするから気持ちよく感じるものだ。
しっかりしろよ、俺。
モヤモヤとする感情と思考を振り払うように、勢いをつけて起き上がる。
一瞬クラっとするが、それを踏ん張り大きく伸びをした。
よし。
とりあえず水でも飲んで、シャワー浴びて、スッキリしてからカップ麺でも食おう。
ここでウダウダ考えても仕方ない。
こんな時間も明日になれば終わるのだから。
「面倒だから起きんなよ…」
まだ起きる気配のない千田を一瞥し、三園は布団から抜け出した。
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