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第9話

自分で好き勝手に動いてイって、終わらせようと思ってたのに、主導権を奪われて悔しい。何もかもが悔しいのに、何故かそれが心地いいと思ってる自分がいる。 「だいちっ、だいちっ」 「あああ!もうさ、なんなの?普段とギャップありすぎ。アンタ、エロいんだよ」 なぜか怒ったような大智は、首にしがみついていた俺を剥ぐように肩を押しやり、上体を起こされた。肩の手が腰を掴むと、そのまま下から突き上げられ、気持ちよさにまた体が倒れそうになったけど、大智に手を繋がれて、それは出来なくなってしまう。 ゆさゆさと体が跳ねるのと一緒に、大きく開いた脚の間で、はしたなく涎を垂らしている俺の性器も揺れて、何もかもさらけ出して、絶頂へ駆け上がっていく。 「ああっ、イくッ・・イくッ・・」 譫言のように繰り返し、大智の律動に合わせて俺も腰をくねらせれば、もう呆気なかった。 「あっあっ、ッ───!」 射精に合わせて腰が勝手に前後して、小さく弧を描いた精液は大智の腹を汚した。 射精後の倦怠感に力なくうな垂れていると、起き上がってきた大智に腰を抱かれながらそっと押し倒された。 「次、俺ね」 「・・イってなかったのかよ」 「うん、我慢したもん」 力が入らない脚を抱えられ、大智が腰を押し付けてくる。 イったばかりで敏感になっている今、あんな刺激を受けたら絶対にやばい。 「な、なあ、ちょっとでいいから休憩させて欲しいんだけど・・」 「はあ?普通に考えて無理」 はにかみ、引きつる笑顔でお願いしたけど、当たり前に断られた。 「もっともっと感じればいいじゃん」 ゆっくり始まった抽送に、下っ腹に力が入る。背筋を這い上がってるリアルな快感に堪えようとも、喘ぎ声が押し出されてしまう。 「ふっ、ッ、う、あっ」 ビクンビクンと勝手に跳ねる躰は自分の物じゃないようで、でも気持ちいいのは現実で。快感で勝手に滲み出てくる涙で視界がぼやける。 「南に、もっとエロいことしてやりたい」 滲んだ涙を熱い舌で舐め取られ、息を切らす大智の口から聞こえた言葉に後孔が締まる。 「・・してっ、もっと、大智っ!してよっ」 「クソッ、マジ何なんだよっ!」 痛いくらいに腰を打ち付けられて、大声で喘ぎながら本心を吐くのはすごく気持ちよかった。

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