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第22話

朔夜さん曰くボクの個人情報を探し当てようと、いろんなところからハッキングを試みてくれたらしい。 けれどボクではないかと思われる個人情報は何故か、厳重なブロックが幾重にも掛けられているらしかった。 更にそのブロックを強制解除したところで、得られるのはボクとまったく無関係のデータばかりなのだそうだ。 どうやら何者かの手によってデータを改ざんされたり、関係のないものまで削除されたりしている可能性があると言う。 「やはりプロの仕業とみて間違いなさそうだな」 「―――えっ!?」 和之さんの放った一言に皆が目を見張る。 しかしこういう展開になる事を予め予測していたのか、煌騎とPCを操作していた朔夜さんは落ち着いていた。 そして彼はそのまま続けて詳細を語る。 「下の者にこの子が通った経路を予測して追跡させたけど、人ひとりを長期に渡って監禁できそうな建物はあの周辺に一軒もなかったそうだ」 「ハァッ!? それどういう……意味だよっ」 もっと分かるように説明しろと流星くんや虎汰は詰め寄った。ボクもワケが分からない。 不安で胸が押し潰されそうになったけど、何とか口を挟まずに彼の次の言葉を待った。 和之さんは一瞬だけ煌騎の様子を窺い、またゆっくりと話し始める。 「いや、確かにそれらしい建物は一つ発見した。でも火災で焼失していて跡形もなかったそうだ」 「―――そん……なッ!?」 あまりの事実に驚愕し、言葉も出ない……。 皆も同じようで口々に信じられないと言葉を漏らす。 彼が言うには昨夜の内に火災が発生し、何もかもが燃えて灰になってしまったという。 騒ぎの所為で下の者はその周辺一帯を思うように捜索できず、今まで時間が掛かって報告が遅れたとのことだった。 それを聞いてそういえばさっき、和之さんが誰かに呼ばれて少しの間だけ席を立ったと思い出す。彼はこの報告を受けていたんだと変に納得した。 でも火災の件はまさに寝耳に水で、どうしても信じ難かった。だってボクが屋敷を出るまでは何ともなかったのだから……。 それともあの時、既に出火していたのだろうか? 「………ぁ……」 瞬間ボクはある恐ろしい考えが脳裏をよぎり、その恐怖でブルブルと身体が震えた。

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