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第182話〜招かれざる客〜

校門を潜るとそこにはやはりたくさんのギャラリーたちが待ち受けていた。もちろん彼女たちのお目当ては白鷲のメンバーである煌騎たちだ……。 今日は予め早めに倉庫を出たのだけれど、それでもまだ遅かったみたいだ。彼女たちは一体何時から此処に待機しているのだろう。 「相変わらず鬱陶しいわね、あの子たち……。他にすることないのかしら」 呆れ顔で虎子ちゃんが呟く。するとボクを除いた男性陣全員が一同にうんざりした顔で『同感だ』と呟き頷いたので、それがちょっと可笑しくてボクはクスクスと笑ってしまった。 「んじゃ、行きますか……」 「おう!今日も合図するまでチィは待機な?」 先に降りる流星くんと虎汰はスッと立ち上がると、交互にボクの頭をポンポンとして車外へ出て行く。 案の定彼らが外に出ると同時に、女の子の悲鳴に似た歓声が一気に沸き起こった。 それを窓越しに眺めながら、ボクは改めて彼らの人気を実感する。こんなスゴい人たちに自分は拾われたんだと思うと今でも驚きが隠せなかった。 暫くすれば続いて和之さんと朔夜さんも腰を上げ、ボクの頭をポンポンしてから車を降りていく。 「………チィ、大丈夫か? やっぱり今日は休んだ方が良かったんじゃ……」 「―――う? あ、ううん! 皆の人気に圧倒されただけだからだいじょぶだよっ」 あまりにもボーッとし過ぎたのか、心配した煌騎に顔を覗き込まれてしまう。なのでボクは慌ててブンブンと首を横に振った。 その時ちょうど外から呼ばれたので、煌騎に手を引かれながら車内を出る。すると昨日よりも多くの女の子たちが、車の周りを囲っているのがボクの目に飛び込んできた。 そして向けられるのはやっぱり敵意と嫉妬に溢れた眼差しばかり……。 それも直ぐさま流星くんや虎汰、和之さんに朔夜さんが周りを囲って見えなくしてくれた。 見上げれば隣には煌騎もいてしっかりとボクの手を握り締めてくれてるので、何とかその場から逃げ出さずに済んだ。 「今日は流石に生徒会の連中はいないな……」 「フンッ、当然だろ! 昨日あれだけ煌騎に袖にされたんだ。プライドが邪魔して来れないんだろ?」 流星くんがポツリと呟くと虎汰が透かさず返す。その口振りはザマーミロとでも言いたげだ。けどどうして虎汰は彼に冷たく当たるのだろう?

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