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第293話
首元を洗うからとチィに顔を上げさせ、スポンジで柔肌を滑るように撫でながらも確実に胸の尖りを指で摘んでは捏ねた。
もうこのままスポンジなど使わずに、自分の掌で彼の身体を洗ってしまいたい衝動に駆られる。
けれどそれはできないから、これが性的な意味合いを持つそ れ だと彼に気づかれないように触った。
だがやはり執拗にそこばかりを刺激し過ぎたのか、チィが不思議そうな顔をしながら身を捩り始める。
それでも1度火がついた欲望は抑えられなくて、遂には右手に持っていたスポンジを手放し両手で彼の身体を反転させ、逃げられないよう後ろから抱き締めた。
「あうっ……和之…さん?」
後ろから耳元に唇を寄せてキスをし、胸全体を揉みながら指を掠める尖りを両方摘み、グリグリと強弱をつけて弄る。
そこで漸く俺の異変に気がついた彼は少し戸惑うが、無理にその手を払い除けることはしなかった。震える手を俺の腕に添え、したいようにさせてくれる。
「……ん……あっ………ンんッ………」
まるで何かに堪えるように息を洩らすその声に、理性がもうブチ切れそうだ。いや、既にそんなものは木っ端微塵に崩壊していた。
片方の手をスルスルと滑るように下に移動させ、先ほど淫らな想像をしたチィの臀部に添える。そしてその谷間に中指を潜りも込ませ、後孔をゆるゆると刺激した。
泡のついた指は容易に中へと挿入する事ができ、一気に根元まで挿れると中の肉壁を指の腹で堪能する。
「チィの中あったかいね。俺の指をキュウキュウと締め付けてるの、分かる?」
「んっ、あっ……和之…さ………んあぁんっ」
「ふふ、ねぇ指……動かしても、いい?」
そう聞けばチィは従順にコクコクと頷く。恐らく意味を正確には分かっていないのだろう。でも俺は了承を得たと捉え、指をゆっくりと出し入れした。
グチュグチュと艶かしい水音がバスルーム内に響き渡り、俺の興奮を更に高める。同時に前の胸の尖りも摘んで軽く引っ張れば、中はキュンキュンと締まり俺の指を食んだ。
「あぁんっ、やっ……和之さ……それ、やぁっ」
「チィ、いい子だからじっとして? でないと怪我するから……ね?」
ここにきて初めて見せた小さな抵抗に、俺は驚きを隠せなかったが走り出した欲望はもはや暴走し、自分本意にチィの横顔にキスの雨を降らせ宥めた。
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