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第294話

優しいこの子はどこまでも俺を受け入れようとしてくれる。怯えて身体はふるふると震えているのに、キュッと固く目を閉じ、頭を俺に擦り寄せ身体を開こうとしていた。 その健気さが堪らなく愛しいと思う。堪らず指をもう1本増やして中に埋め込み、グチュグチュと掻き回してチィのいいところを探した。 「ああァんッ!? や……やぁっ、そこ…やだぁっ」 「本当にいや? ここ……チィが気持ち良くなれるトコだよ、ほら」 「ーーーやあああぁぁぁっ!? んっ……んあッ!」 中ほどにコリコリとした部分があってソコを擽るように押すと、彼の身体は小刻みに痙攣しカクンと腰が抜けたようになる。 でもしっかりともう片方の腕で俺が抱き締めていた為、難なくその全体重を受け止めた。もうすべてが愛おし過ぎる。 いよいよ我慢できなくなってしまうが、まだチィの身体は俺のものを受け入れるまでに至っていない。なので辛抱強く後ろの蕾を解していく。 「好きだよ、チィ」 「……ほん……と? 和之さんボクのこと、好き?」 「あぁ、大好きだよ。チィは俺のこと好き?」 「うん、ボクもっ……ン……あぁっ、ん……好きぃ」 言葉で巧みに気を逸らし3本目を挿れようとしたが、滑りが足りず仕方なく指を引き抜いた。周りを見渡すが潤滑油の代わりになるようなものは見当たらない。 今はとりあえず諦めて素早くチィの身体を洗い流したあと、俺は彼を横抱きにして浴室を出た。確かサイドボードの引き出しに予備のローションがあったハズだ……。 濡れた身体のままベッドの上にチィをゆっくり降ろすと、一目散に目当てのものを取り出し彼の元へ戻ってきた。 そしてキャップを外すと液体を右掌の上に垂らし、両手を擦り合わせる。その間チィは俺の行動をつぶさに見つめていたが、両脚を開かせる為に膝の裏に手を差し込めばピクリと反応した。 「チィ、愛してるよ。だから今から俺とひとつになろう、いいね?」 「……う…うん、ボク和之さんとひとつになる」 怖がらせないよう優しく声を掛ければ、チィはホッとしたように微笑み言葉を返してくれる。でもその瞳に迷いの色が見て取れたが、俺は気づかないフリをした。 彼の脚を開きその間に自身の身体を割り込ませ、上体を倒して小さな身体の上に覆い被さり深いキスをする。

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