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第402話

でもそれを見てお胸の鼓動をドキドキと高鳴らせるボクは、やはりちょっとおかしいのだろうか? お風呂場で見る煌騎は髪が濡れていて艶っぽい。それに加え今夜はお酒を飲んでいるからか声のトーンも低く、何処か気だるげで色気がダダ漏れになっている。 これ以上は見つめ続けると危険だと思ったボクは、目線を逸らし彼の身体を洗う事に専念した。ーーが、執拗に胸の突起を弄られ遂には手が止まってしまう。 すると煌騎はクスクスと笑い、尖った粒をわざと爪で引っ掻いてくる。 「やあぁんっ……あっ、あんっ、煌騎それ……やっ」 「フフッ、そんな事はないだろう? 風呂に入る時はいつも()()を重点的に洗ってやっていたじゃないか」 「ん……あぁん、そ…だけど……今日はやなのっ、だってボク煌騎の身体を洗うんだもんっ」 普段なら確かに自分から身体を擦り寄せそこを洗って貰っていた。だって他の男の人たちと違って彼はしつこくないし、ヤダと言えば直ぐに止めてくれるから安心していられたのだ。 だけど今夜の煌騎は少し強引な気がする。 肩を抱いていた腕はいつの間にかボクの腰まで移動していて、気を抜けばいつでもその下に伸びてしまいそうで少しも油断ならない。 「ならちゃんと洗ってくれないと……。ほら、手が止まってる」 意地悪にそう言うと煌騎は肩の上に置いていたボクの手を、片方取って自分の胸元へと導いた。 誰よりも大きなバイクを自在に操る彼の身体は、何処も筋肉で覆われていて柔らかい箇所などない。 ボクのもっとも憧れる理想の身体だった……。 それがいま惜しげもなく目の前に晒されている。うっとりと見つめない訳がなかった。

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