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第4話

※※※※※※ 切れるかもしれない。 ゾクリと背中に甘い痺れが走る。 「…フッ…朔…、なんで勃ってんだよ?」 「っ…」 「……すげぇ、ぬるぬる」 刃の横側で、ピチピチと先走りで塗れている先端を軽く叩かれる。粘ついたそれがくっつき、ペニスとカミソリがイヤラシい糸で繋がった。 自分で行おうとした時は何も感じなかったが、明に泡だらけの股間を丁寧に見つめられ、シェーピング剤を塗り直されながら時折指先が性器に触れると、なんだか気持ちが落ち着かなくなってしまった。そして、剃られながら、刃が当たる感覚にドキドキと鼓動が勝手に高まり、いつのまにかペニスは半勃ちになっていた。 刃の裏側でペニスをなぞられる。勃起して露わになった裏筋を通り、睾丸の間、そして、再び裏筋へ。 冷たく無機質な感触が、ペニスを熱くしていく。 「っ、ぁ…ン…っふぅ…ん、んぅ」 「ピクピクしてんな…あんま震えてると…間違って切っちゃいそうだ」 「ンッ…っ」 想像して、甘い声が上がる。クッと明が笑った。 「ちゃんと我慢して、動くなよ?朔」 「…は、ァ…んっ…うん」 コクリと頷き、椅子の端をぎゅっと握る。 太股も閉じないようにして力を入れるものの、余計に意識してしまいプルプルと小刻みに震えてしまう。  椅子に座り開脚した間に、あぐらを掻いて朔の股間に明が顔を埋めている。まるで、フェラをされている時のような光景にも思えて、朔はごくりと喉を鳴らした。 ジョリジョリと毛が剃られていく。 時折、わざとなのか毛がなくなって露わになった皮膚に刃の先端が引っかかり、軽く突っ張るような感覚が与えられる。それは、明の牙が皮膚を裂く直前の感覚を彷彿とさせた。 脳が快楽と誤解する。 腹の奥が熱くなる。 触られてもいないアナルが自然とヒクヒク動く。 ペニスは更にきつく角度を上げる。 そして、首筋が―――疼く。 (欲しい…っ) 「っ、ア…ぁ、あ…明ぁ…っ」 ひどく甘い声が漏れた。

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