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手袋
そんな事を考えているうちに着いた。偶然、購買に売っていたビニール手袋を着けてドアをノックする
「俺だ、迎えに来た」
保健室から出てきた彼方は眠そうに目を擦っていた。
「寝てたのか?」
するとコクコクと頷いてからなんやら不思議そうに俺の事を見ている。
「どうした?」
「それ…手袋」
返ってきたのは予想外な事であった。
「購買に売ってたから買ってきた。今度もっとちゃんとしたのを買ってくるから、今はこれで我慢してくれ。」
そう言うと彼方は嬉しそうに笑った。
何故こんなにも普通に笑うことができるんだか…
彼方を車に連れていき乗せると燕尾服に着替えるために少し待っててもらった。
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