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気持ち悪い

目が覚めたのは翌日の昼頃だった。 足に重みを感じ下の方を見る。 「歩叶…君…?」 足元には涙を流した跡が残っている歩叶君がいた。 「ん…かな、た…」 寝言だろうか…僕の名前を呼んでくれることがすごく嬉しく感じた。 「起、きた…?…起きたの!?彼方!」 いつもは低血圧で寝起きが悪くとても怖いのに今日は何も無かった。多分僕が起きる数分前に歩叶君も寝たのだろう。それを記したクマが目元にクッキリと出ていた。 「彼方!良かった…」 そして僕の意識がハッキリして来るたびに昨日の事が蘇る。それと共に昔の事まで鮮明に蘇ってきた。あの気持ち悪い僕を見る目つき、体を舐め回す感覚。感じたくないのに感じてしまう感覚。飲酒運転じゃないということは僕を狙っていた。 「お、ふろ…入りたい…ヤダ…気持ち悪い…僕は汚い…」 「彼方様…」 「早く洗わないと…ああ…気持ち悪いよ…どんどん汚れてく…や、めて…やだ」 「彼方!」 「ヤダ、ヤ、ダヤダヤダヤダ!!!気持ち悪い!」 「彼方!!」 僕に誰かが触ろうとしてくる。 「触るな!気持ち悪い!」 目の前に伸びてきた手を瞬時に払う。なんだかその払った手も気持ち悪く思えてきて手を洗いたい衝動にかられる。

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