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いらない!
分かることは、過去に母さんと弟を轢いた人物であること。僕のお父さんを恨んでいる人物であること。歩叶君の事を呼び捨てにする人物であること。そして…
「あいつが、また…会いに来る…」
「彼方、護衛を付けろ」
「嫌だ…僕の家には入れたくない…」
「付けろ!」
僕の家にいていいのは歩叶君とシェフだけでいい、ただでさえシェフも置いておきたくないのに護衛なんて絶対に嫌だ。
「俺だけじゃ彼方を守ることができるかは分かんない…弱くてごめんな…」
「いい!それでも良いから…護衛は入れたくない…」
僕には歩叶君がいれば十分だ…
どれだけ歩叶君が強かろうが弱かろうが側にいてくれれば護衛なんて絶対にいらない。
「ならば僕の条件を聞いてくれるんだったら護衛をつけてくれてもいいよ…」
「条件?」
「護衛がいる間はずっと僕と添い寝してほしい…」
それが嫌なら僕は絶対に護衛を付けない。
もし、断られたら…ズキッ!
痛い…胸が痛い…
「………添い寝したら護衛をつけてくれるんだな?」
「…3人、までだったら…」
「分かった、彼方のお父さんに話しとくよ…」
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