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敬語(Side歩叶)
「あの、俺の言おうと思ってた事丸パクリしないでもらえません?これでも彼方から告白とかされたりヤることヤってるんで…」
廊下に俺と理人先輩の声が響く。ん?先輩?………俺って今、何歳だっけ?少し前に誕生日迎えて…20歳じゃねぇか!なんで俺のほうが年上なのに先輩とか敬語で喋らなきゃいけないわけ?
「あの、知ってるかもなんだけど俺少し前に20歳になったんだよ…だから先輩とか敬語で喋る理由って無いよな?り・ひ・と?」
俺は口調を変えて満面の営業スマイルで理人に問いかける。案の定驚いた顔をして開いた口が塞がっていないようだった。てか、知らなかったのかよ…
「何?お前そんなおじさんだったわけ?」
「お、おじ…」
「車乗ってたから18とかかと思ってたけどそんなおじさんだとは思わなかった…でも俺だって生徒会長としてこの学校まとめてんだから俺がお前に敬語を使う義理は無いけどね?」
俺らの間に火花が飛ぶ。
「それに、俺のほうが彼方と長く一緒にいんの?たかが数カ月一緒にいただけのお前とは違うの」
「でも、一緒に暮らしてないんだろ?それに理人に触られるのは無理なんだってな?俺は全然平気なのに…フフッハハハハッ!」
俺も負けじと言い返す。
「少しは態度を改めたら?俺の力だったらお前なんてすぐに退学させられんだからな?次、彼方になんかしたら絶対にお前の事潰すよ?」
「上等!」
そう言って俺らは自分たちのクラスの方向へと歩いていった。
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