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次は僕
「お前みたいなクズが彼方に触って良いと思ってんの?」
「うっせーな!」
何発も顔や腹部に蹴りやパンチを入れられ痛がっていながらも僕を守ってくれる。
「やめ…やめてよっ…」
自然と目から涙が溢れてくる。
「俺さっ…暴力嫌いなんだよね…"カナメさん"と同じ事してると思うと虫唾が走るんだわ…」
自分のお父さんをカナメさんと呼ぶ歩叶君は余程縁を切りたい相手でそんな人と同じ事をするのは嫌といいながらただ耐えている。僕も暴力は嫌いだ。もうあんな事もされたくない。でも歩叶君なら一発で佐々木君を倒せる。歩叶君の口からは血が出ていて先生も必死に止めようとするが暴れて全く意味が無い。歩叶君も全く抵抗しないでただ相手がやめるのを待っているだけ
それなら…
「やめろ!」
涙を手で雑に拭き、眼鏡を取って髪を掻き上げる。桜城家の御曹司としての顔を見せ歩叶君の前に出る。
佐々木君は目を見開いて手を止める。
「か、、彼方何やって…」
「僕は桜城 彼方、桜城財閥の御曹司、次期社長でもある僕の大切な人を傷付けたって事はそれなりの覚悟が出来てるんだよね?もちろん退学だけじゃ済まなくなるかもよ?」
「彼方…これじゃ俺の存在もバレちゃうじゃん…頑張って隠してたのに…」
そう言って後ろから現れたのは理人で佐々木君を睨みつけて僕に近づいてくる。
「もちろん、俺の弟も触ろうとしたんだからお仕置きは倍だよ?」
「理人何で来て…」
「俺が桜城財閥の息子なんてバレたらもっと告白されちゃうじゃないか…困ったな…彼方〜どうしよう!助けて〜!」
そう言って微笑む姿はしっかりとした兄の表情だった。
「彼方…俺…こんな事させるつもりじゃ無かったのに…ごめん…」
「何で歩叶君が謝るの?僕の事助けてくれたのに…それにいずれかはバレるだろうしね?で、佐々木君はどうするの?まだやるんなら家ごと潰してあげようか?それとも今辞めるんなら二度と関わるなぐらいで許して上げようか?」
「「彼方…黒すぎ…」」
一瞬理人と歩叶君の声が聞こえたけど、これだけ歩叶君を傷つけたんだから当たり前だよ。
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