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子犬

ガラガラガラ… 「彼方」 完全に寝てる… ベッドの上で気持ち良さそうに眠る彼方は部屋に入ってきた俺に全く気づいていない。 「彼方…」 「んー…歩叶君?」 「おはよ、試験終わったよ」 「え!どうだった?受かった?僕と同じクラス?」 目の前にある餌に食いつく子犬のようにやってきた彼方を抱きしめる。 「ああ、受かったよ、てかあれだけ彼方に教えてもらったのに落ちるわけにはいかないだろ?途中で俺のタオル使ってオナってたけどな」 彼方の顔が一瞬にして赤くなる。あの時のことを思い出したのだろう。俺を抱きしめる力がより一層強くなるから俺も力を強める。 「今度から一緒の教室なんて嬉しすごまふ…」 二人で強く抱きしめあってるせいで語尾がおかしくなってる… 「んだな…そういえば金崎が付き合ってるって知ってた?」 「朔也先生とのこと?知ってるよ!前の検診のときにめっちゃ惚気けてたもん」 あの冷静そうな朔也先生でも惚気けるんだな… 「さて、終わったからご飯でも食べに行こうか!」

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