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番外編(Side美晴)
「よって、これは6x-8y=1となる…解った?」
「一応…でも、本当になんで数学なんてやらなきゃいけないの…将来使わないのに」
「…それは僕も思います…でも一応教師としての役目だから」
保健医。今はもう普通に勉強を教えてる教師みたいなもの。前回の入学式で入ってきた桜城彼方君は試験は満点。容姿端麗、頭脳明晰さらに運動神経まで抜群でいわゆる完璧というやつだろう。ただ1つ欠点があるとすれば重度の潔癖症ということだけ。基本的に素手で人に触ったり公共のものを使ったりできない。どうしたらいいものかと思ってたら僕の幼馴染の早崎朔也 からの電話で保健室で勉強を教えてやって欲しいとのこと。
どうやら朔也は彼方君の担当医らしくてどんなものが良くてどんなものが悪いのか全て教えてくれた。それからずっと保健室で授業を受けている。
「彼方君、惚気けるのは良いけど授業中にやるのはやめようか?って事で課題を追加ね」
「うそっ…」
「じゃ、僕は予定があるので上がらせてもらいますっ!」
最近はずっとこんな感じだ。彼方君は歩叶君と付き合い出したらしくて授業中に急ににやけたりしてて惚気てばかりで………
「僕にだって好きな人ぐらいいるし……」
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