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第3話
『悠希、ごめんな。パパ今日夜のお仕事があるからおばぁちゃんのお家でお泊まりな。』
『いいよ!悠希、おばぁちゃん大好きだもん!』
保育園に迎えに行き、実家へと向かう。
シングルファーザーになった時、実家で一緒に暮らさないか?と両親に言われたのだが、きっと自分は甘えてしまうだろうと、一人で悠希を育てると決めた。
しかし俺もサラリーマン。
夜には接待の飲み会もあるわけで…
『母さんごめん。頼むわ。』
『はいはーい、悠希ちゃんいらっしゃい。おばぁちゃんもおじぃちゃんも待ってたよー。』
『パパ、いってらっしゃい!バイバイ!』
『あ…はい…いってきます。』
あぁも簡単に手を振られるとなんだか寂しいもんで…
実家の母親達に懐いてくれてるのは嬉しいのだが、もっと「パパ行かないで!」とかあってもいいんじゃないだろうか?
少し不貞腐れながら飲み会が開催されるホテルへと急いだ。
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