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第4話
「っていうかカバンの中におもちゃあった?」
「あ、見てみる」
「忘れっぽいパパだなー」
「パパじゃないから、えっと、おしゃぶりか、あと…」
パパという単語は否定しつつ。
カバンの中身を探しておもちゃになりそうな物を出す。
「おしゃぶり?」
「口に、」
みずきはおしゃぶりを、りくとにくわえさせ…
「あと、音のなるおもちゃがあった、持たせてみるか」
りくとにおもちゃを手渡す。
するとりくとはおもちゃを振ったり叩きつけたりしながら音を出して遊びはじめる。
「へー、赤ちゃんって感じだな」
「重くないか?」
「うん、大丈夫、全然人見知りしないな。こんなもん?赤ちゃんって」
「いや、姉さんの子はもっと泣いてた気が…」
「だよなー、お前良い子だな、しばらくうちに居る?男同士仲良くやろっか」
そんなふうに、りくとに話しかけている。
「ちょうどゴールデンウィーク中だし、とりあえず3日間は預かって、警察はそのあと考えよ?」
さらに付け足すアキラ。
「あぁ、でも俺が仕事の時はアキラ1人で大丈夫か?」
今日はたまたま仕事が休みだったが明日からは違う。
「ん、まあ、大丈夫だろ、このくらいの重さなら抱っこできると思うし」
りくとは細身の赤ちゃんだったから。
「無理はするなよ」
病持ちのアキラのことが心配で仕方ないみずき。
「大丈夫大丈夫」
相変わらずアキラは飄々としている。
「とりあえず、オムツの変え方とかネットで調べてみるから、はいパパのところに行っててね」
「いや、パパじゃ、」
「ぱぱー」
「ほら、パパじゃん」
「……」
懐くりくとを抱きながら。
2人からのパパ責めに言葉がでないみずきだった。
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