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求愛される甘党の彼_16 ※
「こら、こっちを向きなさい」
顎を掴み自分の方へと顔を向けさせ。
「ねぇ、君の中に入れていい?」
尻の窪みをぐいと押せば、百武が目を見開く。
「あ……、男同士だとこの穴に突っ込むんですね。先生が入れてぇんでしたら、どうぞ」
俺はどっちでも構わなねぇです、と、どうしたらいいかと聞かれる。
「後ろを解すから」
そういうと百武のモノから垂れる蜜を指にすくいとり後ろを濡らして中へと入り込む 。
「ひッ、なんか、へんな感じ、です」
「すぐに良くなるよ」
中を広げるように解し、柔らかくなってきたところで指を増やしていく。
すると良い所に指がかすめたか、ビクッと身体が飛び跳ねる。
「んぁ、そこは……」
「ここがイイの?」
ぐいと押してやれば、指をしめつけてきて。その素直な反応に、乃木は自分の唇をペロリ舐める。
「はっ、や、です、そこはぁ」
「気持ち良すぎて、でしょう?」
興奮し、百武欲しいと主張する雄の部分を後孔へと宛がう。
嫌でもそれを感じてしまった彼の身体は、緊張からか力が入りかたくなる。
「あっ」
「ほら、力を抜いて」
大丈夫だからと、髪を撫で頬を撫でてリラックスさせる。
「のぎ、せんせい……」
「大丈夫だから、ね?」
「はい」
やっと力が抜けた百武の後孔へと自分のモノを挿入していく。
「く、あっ」
痛そうに歪められた表情に、
「辛いか?」
無理して進める事はないからと頬を撫でて中から抜き取ろうとした。
だが百武は首を横へと振り。
「いいから、このまま突っ込んでください」
という。
「しかし」
「怖ぇですけど、ここで止めたかねぇです」
だからと、手を広げて乃木の身を抱きしめる。
「せんせい、俺の、深いトコまできてください……」
そう耳元で囁き、顔を肩の所へと埋めてくる。
「百武君」
理性は完全に飛んだ。
欲情のまま自分を押し込んで、深い所で繋がりあった箇所を激しく突く。
「ん、んんッ」
ぎゅっと首元にしがみ付く百武は必死で声を押し殺している。
声をききたい。我慢なんてしないでほしい。
「我慢するな」
髪を鷲掴み上を向かせ、睨むように見れば。
目尻に涙をためて嫌だと首を振る。
「……自分の喘いでいる声なんて、気持ちわりぃです」
ぎゅっと唇を噛みしめて耐える。
「仕方ない」
ならば、と、百武の唇を割り、指を突っ込んで口内を弄る。
「ふぁ、やっ、ゆび」
「百武君、俺の為に鳴いてよ」
「やら、んっ」
唾液が口を伝い首元を流れ落ちる。
それがなんともいやらしくて、乃木を煽る。
「百武君、良いよ……」
「ばか、ふっ、あぁぁ」
後ろを激しく突けば、もう耐えられないと声を上げ始める。
指を離して前を掴んで扱けば、背を反らして腰を揺らしだす。
「くそ、後で、覚えてろッ」
悔しそうに乃木を睨みつけ。だが、快楽には勝てずに表情はすぐに蕩けて。
涙を浮かべながらガクガクと震えながらイくさまは、乃木を興奮させて百武の中へと欲を放った。
だがこれだけでは足りない。もっと、百武の事を味わいたい。
いまだ百武の中へと入れたままの雄は昂ぶり。嫌でも感じてしまった彼は目を見開く。
「なっ、イったばっかりでしょうが。抜いてって、なっ、揺らすなぁっ」
「百武君のも俺が欲しいって言ってるじゃないか」
「ん、言ってねぇし、やだって、おっきくしてんじゃねぇ」
だが百武の身体は素直に反応をしており、かたくなった箇所から蜜が滴り落ちる。
「そういう君こそ」
百武の顔を覗き込めば、
「先生、ムカつきます」
と眉間にしわを寄せて睨まれた。
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