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「でも、さすがに予想外だったのは、あの子供がいただけで、海里 くんラブラブ! な、りっくんが、あんなに海里くんを憎んでた事かなぁ。想像以上に上手くいって、オレとしてはラッキーだったんだけどね。でも、りっくんが何も知らなくて、オアズケ喰らってて、助かったよー。だからりっくん、あんなに早くオレとセックスしてくれたんだもんね。キスも、キスマークも、とろけちゃうくらい嬉しかったぁ」
結局オレは、全部柚陽 の思い通りだったんすか。アイツを恨むのは予想外だったにしても、関係が崩れて、柚陽に惹かれる事は。
柚陽の思い通りで、理想通りだったのだと、陸斗 はようやく理解する。ようやく理解した陸斗の中に芽生えた感情は、騙した柚陽への怒りではなかった。
確かに、まだ、動揺はしてる。
自分の知る柚陽は、こんな子ではないと。やさしくて、ド天然で、子供っぽいしぐさの似合う子だと。そんな葛藤もある。
だけど、そこに怒りは一切なかった。それどころか嬉しささえ芽生えていた。理由はどうあれ、自分と接してくれず、自分のスキンシップを拒む海里に対して、柚陽はそんな陸斗と海里を引き裂いて、自分の物にしようとしてくれたのだ。
陸斗を手に入れたいから、動いてくれたのだ。
そこに嬉しさを、可愛らしさを感じない方がおかしいだろう。
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